「今、働きやすい」だけでいいですか?

〜5年後を見据えた、子育て中の仕事選び〜

子育て中に仕事を探すとき、まず気になるのは「今の生活と両立できるか」ではないでしょうか。

子どもの送り迎えに間に合う時間
学校行事に参加できる働き方
急な発熱のときに休めるか
家事や育児に無理が出ない勤務時間

子どもが小さい時期であれば、こうした条件はとても大切です。
でも、就職先を考えるときに、もう一つだけ加えてほしい視点があります。

それは、
「5年後の私は、どんな働き方をしていたいだろう?」
という視点です。

子どもが大きくなると、必要な関わり方も変わる

子どもが小さい頃は、とにかく「手」がかかります。
保育園や習い事への送迎、食事、お風呂、寝かしつけ。体調を崩せば、仕事を休まなければならないこともあります。

だから、「できるだけ短い時間で働きたい」「家の近くで働きたい」と考えるのは、とても自然なことです。

でも、子どもは成長します。

5年後には、今と同じように送迎が必要ではないかもしれません。
もちろん、子どもが大きくなったからといって、親の役割がなくなるわけではありません。

小さい頃のように身の回りのお世話をする場面は減っても、話を聞いたり、進路について一緒に考えたり、悩んでいるときにそっと支えたり。
必要な関わり方が、「お世話をする」から「見守り、支える」へと変化していきます。
そして、子育ての形が変われば、自分自身の働き方についても選択肢が広がっていきます。

子どもの成長とともに、お金の負担も増えていく

もう一つ考えておきたいのが、お金のことです。

0歳~高校3年生の子育てにかかる年間費用の調査結果を公開 ~第一子の18年間の子育て費用は約2,170万円~(国立成育医療研究センター調査)

この調査にあるとおり、高校生になると子育ての費用は年間200万を超えるとのデータもあります。

子どもが成長すると、食費や衣服だけでなく、部活動、習い事、塾、受験、進学など、必要なお金も少しずつ増えていきます。

今は「このくらいの収入で十分」と思っていても、5年後、10年後には、
「もう少し収入を増やしたい」
「扶養の範囲にこだわらなくてもいいかも」
「もっと仕事の幅を広げたい」
と思うかもしれません。

そのときに大切になるのが、それまでにどんな仕事を経験し、どんな力を身につけてきたかです。

だから私は、子育て中の就職活動では、
「今、働きやすいか」
だけではなく、
「ここで働くことで、5年後の自分がどのようになっているのだろう
ということも考えてほしいと思っています。

「今できる仕事」だけで、自分の可能性を決めない

子育て中は、どうしてもさまざまな制約があります。

働ける時間も限られている。
子どもの予定を優先しなければならないこともある。
思うように仕事に時間を使えないこともある。

だからといって、今の条件だけで自分の可能性まで決める必要はありません。

今は短時間勤務でもいい。
今は補助的な仕事から始めてもいい。

でも、その仕事を通して経験を積んだり、新しいことを覚えたり、人とのつながりをつくったりすることで、5年後の選択肢は変わっていきます。

だからこそ、
「今の私にできること」だけではなく、「これからの私につながる仕事か」
という視点を持つことが大切なのではないでしょうか。

5年後、どんな働き方をしていたいですか?

とはいえ、5年後のことなんて分からない、という方も多いと思います。
それでいいと思います。

将来をすべて決めてから働き始める必要はありませんし、人生は計画通りにいかないこともたくさんあります。

大切なのは、完璧なキャリアプランを作ることではなく、一度立ち止まって自分自身に問いかけてみることです。

「子どもが今より大きくなったとき、私はどんな働き方をしていたいだろう」
「仕事を通して、どんな力を身につけていたいだろう」
「もう少し働きたいと思ったとき、選べる自分でいるために今何をするべきか」

就職先を「今の条件」だけで選ぶのではなく、未来の自分につながる一歩として考えてみる。
それだけでも、仕事選びの基準は少し変わってくるのではないでしょうか。

自分のキャリアを、ゲームを通して考えてみる

迅技術経営では、自分の働き方やキャリアについて考える体験型研修「キャリアストーム」を実施しています。

キャリアストームでは、仕事や人生のさまざまな出来事を疑似体験しながら、その都度、自分で選択していきます。

専門職として専門性を高める道を選ぶのか。
管理職として組織をまとめる道を選ぶのか。
あるいは一般社員として現場の第一線で活躍し続けるのか。

正解を教えてもらうゲームではありません。

自分は何を大切にして働きたいのか。
どんな人生を選びたいのか。
ゲームを通して楽しみながら、自分自身について考えていきます。

子育てをしていると、どうしても家族の予定や子どものことを考える時間が多くなり、「自分はこれからどうしたいのか」を考える時間は後回しになりがちです。

だからこそ、就職や再就職を考えるタイミングで、一度「今の私」だけではなく、5年後の私について考えてみませんか。

子どもの成長と共に、私たち自身の働き方も変わっていい。
今の働きやすさも大切にしながら、未来の自分の選択肢も少しずつ増やしていく。

キャリアストームが、そのきっかけの一つになれば嬉しく思います。

キャリアコンサルタント上島美和

社内でキャリアストームを実施しました