こんにちは。士業が組織として中小企業経営をサポートする迅技術経営です。
突然ですが皆さん、経営理念はありますか?
どこかの企業で働いているという方は、自社の経営理念を誰かに
伝えることはできますか?
様々な企業や経営者の方々を支援する中で、
「経営理念はあるけど飾りになっている…」
という声を少なからず聞きます。
経営理念はあるものの、それがどの程度活用できているかと問われると、
経営者目線ではなかなか十分に活用できているとはいえないケースが多いようです。
本日は、せっかく定めた経営理念を組織に浸透させることを促進する方法について
お話したいと思います。
そもそも、経営理念とはなんでしょうか?
一般的には、「企業が組織として活動する上での基本的な『価値観』や『思い』、
そして『企業の存在意義』」のように解釈されているのではないでしょうか。
企業によっては、ビジョン等と合わせて「社是」や「クレド」などといった
表現をされている企業もあるかと思います。
これらの経営理念やそれに近いもの(「経営理念等」と呼びます)の共通点としては、
「人の考え方や価値観といった内在的なテーマに関連するものであること」
があるのではないでしょうか。
この、「内在的なものであること」こそが、経営理念等の浸透を難しくさせている
要因の1つだと考えています。
もう少し具体的にいいますと、経営理念等が浸透していることがわかるためには
①組織の構成者が経営理念等を認識する(わかっている)
②経営理念等の内容を自分なりに解釈する(説明できる)
③何かのタイミングで経営理念等に基づいた行動を行う(行動に移す)
④誰かがそれを観察する(評価する)
という、非常に長いステップを経る必要があります。
さて、皆さんの組織では、①~④のどの位置にいる方が多いでしょうか?
経営理念を浸透させていくためには、それぞれのステップに対して
組織として後押ししていくことが重要です。
認識していただくためには、説明できるようになるには、行動に移していただくためには、
評価するためには、それぞれ様々な方法が考えられると思います。
弊社での実施例をご紹介いたします。
①~②については、毎週の会議において、順番に経営理念に基づいた
短いプレゼンを行っています。
3分間で経営理念に関連する話をし、その後5分間で他の参加者が
コメントする、という形式のものです。
また③~④については、評価制度で対応しています。
その人のどのような行動から経営理念を感じることができたかを
評価の中に組み込むことで、経営理念の実践とその観察を
促進するようにしています。
これはあくまで一例ですが、肌感覚では多くの企業が①やそれ以前の段階で
留まっているように思います。
まずは経営理念について考えて話すきっかけを増やすこと、
そして行動に結びついたことを見逃さないこと。
経営理念は目に見えないものなのですぐには効果が出ませんが、
長く続けていくと必ず組織としての力の貢献するものです。
ぜひ今年から始めてみませんか?