その価値観、本当にあなたのもの?

子育てをしていると、たくさんの「こうしたほうがいい」に出会います。


「子どもが3歳になるまでは、お母さんがそばにいたほうがいい」
「いや、1歳になったら働いたほうがいい」
「早く保育園に入れたほうが、協調性が身につく」
「学童に預けるなんて、かわいそう」

子どもが成長しても、それは終わりません。

「仕事をしてもいいけれど、女性なんだから家事や育児を優先すべき」
「女性はサポート業務のほうが向いている」
「女性は公の場で発言を慎むべき」
「リーダーは男性のほうが向いている」

こうした言葉を、親や配偶者、友人、職場の人などから聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

でも、一度考えてみてほしいのです。

今あなたがこうしたほうがいいと思っているその価値観、本当にあなた自身のものでしょうか?

「そういうものだ」と思い込んでいないか

人は、周囲から何度も同じことを言われていると、それをいつの間にか「当たり前」だと思うようになります。

「母親ならこうするもの」
「女性ならこうするもの」
「子どものためにはこうするもの」

そして、本当は自分がどうしたいのかを考える前に、「そうしなければならない」と思ってしまうことがあります。

もちろん、子どもが小さいうちは仕事をせず、そばで成長を見守るという選択も素敵です。
早い時期から仕事に復帰するという選択も素敵です。
学童を利用することも、仕事をセーブすることも、管理職を目指すことも、サポート役として力を発揮することも、その人自身が納得して選んだのであれば、どれも一つの生き方です。

大切なのは、「何を選ぶか」以上に「誰が決めたのか」ではないでしょうか。

外野は、あなたの人生に責任を取ってくれない

周りの人はいろいろなことを言います。

「子どもがかわいそう」
「もっと働いたほうがいい」
「そんなに仕事を頑張らなくてもいい」
「せっかく働くなら正社員になったほうがいい」
「女性がそこまで前に出なくても」

けれど、その選択によって生まれる結果を引き受けるのは、周りの人ではなくあなたです。

外野は、あなたの人生に責任を取ってくれないのです。

だからこそ、自分で考え、自分で意思決定することが大切です。
周囲の意見を聞いてはいけない、ということではありません。

いろいろな人の考えを聞き、情報を集めることは必要です。

ただ、最後に決めるのは自分。

「みんながそう言うから」ではなく、

「私はどうしたいのか」
「私は何を大切にしたいのか」
「5年後、10年後、どんな自分でいたいのか」

そこまで考えたうえで、自分なりの答えを出す。
そして、一度決めた選択も、環境が変われば変えていいのだと思います。

自分の人生は、自分で選ぶ

私たちは、自分でも気づかないうちに、親の価値観、世間の常識、職場の文化、SNSで目にする「正解」に影響されています。

だから、ときどき立ち止まって問いかけてみる。
「それ、本当に私が大切にしたいこと?」

子育ても、仕事も、キャリアも誰かが決めた正解に、自分の人生を合わせる必要はありません。

自分で考えて、自分で選んで、その選択を自分の中で正解にしていく。
人生の経営者は、自分自身です。

だからこそ、大切な意思決定を誰かに委ねず、自分の人生のハンドルは、自分で握っていたいですね。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

今ある時間で子どもと向き合う方法

新しく時間をつくらない

仕事に家事に毎日があっという間、「子どもとゆっくり向き合う時間が取れない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
すでにある時間や無理のない頻度の中で、少し視点を変えるだけで子どもと向き合う時間をとる方法があります。


今回は、忙しい中でも続けやすい3つの工夫をご紹介します。ちなみにこれは我が子が小学校低学年のころ実践していたことです。

① ダイニングで宿題をしてもらう

―「一緒にいる」だけで、安心感は生まれる―

夕食を作っている間、子どもにはダイニングテーブルで宿題をしてもらいます。
同じ空間にいながら、それぞれ別のことをしている状態です。

会話がなくても構いません。
お互いの存在を感じながら過ごす時間そのものが、子どもにとっては安心材料になります。

「今ここにいる」「見守られている」この感覚が大事です。

忙しい日は、しっかり話そうとしなくて大丈夫。
“一緒の空間にいる”ことを、まずは大切にしています。

② テレビでニュースを流し、子どもに説明してもらう

―聞き取れなかったことが、対話のきっかけに―

夕食づくりの間、テレビではニュースを流しています。私があえてこう聞きます。

「今のニュース、何て言ってた?」

すると子どもは、
・自分なりに内容を説明する
・分からない部分を考え直す
・短くまとめようとする

自然と要約力や理解力を使うことになります。

正確さは求めません。
大切なのは、「自分の言葉で伝えようとすること」。

そこから
「それってどういう意味?」
「どう思った?」
と会話が広がり、一方通行ではない対話が生まれます。

③ 週末に一緒に料理をする(月1回程度)

―「教える」より「一緒にやる」時間―

週末に、月に1回くらい。
特別なイベントではなく、いつものごはんを一緒に作るだけです。

・材料を切る
・味付けを考える
・盛り付けを工夫する

作業を分担しながら、自然と会話が生まれます。

「次は何をする?」
「これ、どう思う?」

こうしたやり取りの中で、
子どもは考える力や段取り力を身につけていきます。

頻度は多くなくて大丈夫。
「一緒に何かをつくった」という経験は、確実に子どもの中に残ります。

まとめ

“足す”のではなく、“重ねる”コミュニケーション

子どもとの時間を増やそうとすると、「何かしなきゃ」「ちゃんと向き合わなきゃ」と気負ってしまいがちです。

でも、
・夕食を作る
・テレビを見る
・週末に料理をする

そんな日常や生活の中にもコミュニケーションの種はあります。

忙しいからこそ、新しく時間を足すのではなく、今ある時間にコミュニケーションを重ねる。

完璧じゃなくていい。
続けられる形で、子どもとの関係を育てていけたらいいですね。

国家資格キャリアコンサルタント 上島美和