成長のヒントは『できること』『求められること』『なりたい姿』の重なりにある

社会人として働いていると、
「もっと成長したい」
「今のままでいいのだろうか」
と考えることがあるのではないでしょうか。

研修の場でも、「成長したい」という言葉をよく耳にします。
しかし、成長とは何でしょうか。

資格を取ること?
知識を増やすこと?
難しい仕事ができるようになること?

もちろんそれらも成長の一つです。

しかし、組織の中で成長を実感できる人には、ある共通点があるように感じます。
それは、
「できること」
「求められること」
「なりたい姿」
この3つを意識していることです。

例えば、自分が得意なことや経験してきたことがあったとしても、それが会社やお客様から求められていなければ、十分に価値を発揮することはできません。

反対に、会社から求められていることであっても、自分がまったく興味を持てなかったり、自分の将来につながらないと感じたりすると、仕事は苦しいものになってしまいます。

また、「こんな人になりたい」という理想だけを追いかけても、会社や社会のニーズとかけ離れていては成果につながりにくいでしょう。

だからこそ大切なのは、この3つの重なりを意識することです。

まずは、「今の自分にできることは何だろう?」と考えてみる。
次に、「会社やお客様は私に何を期待しているのだろう?」と考えてみる。
そして、「私はどんな人になりたいのだろう?」と自分に問いかけてみる。

この3つを意識することで、日々の仕事の見え方が変わってきます。

例えば、事務職であれば、単に書類を作成するだけではなく、
「お客様とのやり取りから困りごとを拾えないか」
「営業担当が動きやすくなる情報を整理できないか」
と考えることで、仕事の価値は大きく広がります。

製造現場であれば、
「もっと効率的なやり方はないか」
「品質を担保した上で納期短縮につながる改善はできないか」
と考えることで、組織から求められる存在へと成長していきます。

成長とは、特別な研修を受けたり、資格を取得したりすることだけではありません。

今の仕事の中で、自分にできることを少しずつ広げること。
会社やお客様が求めていることに目を向けること。
そして、自分がなりたい姿を忘れないこと。

その積み重ねが、組織人としての成長につながります。

理想は、「できること」と「求められること」と「なりたい姿」が重なり合っている状態です。

その重なりが大きくなるほど、仕事は単なる作業ではなく、自分自身の成長の場へと変わっていきます。

人生の経営者は自分自身です。

だからこそ、自分のキャリアを会社任せにするのではなく、
「今、自分にできることは何か」
「周囲から何を求められているのか」
「どんな自分になりたいのか」
を考え続けてみてください。

その3つの重なりを少しずつ広げていくことが、成長への近道なのだと思います。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

学ぶは真似から

先日の研修で、参加者の方と「学び」について話をする機会がありました。

学ぶというと本を読んだり、研修を受けたり、誰かの話を聞いたりすることを思い浮かべる方が多いかもしれません。

もちろん、知識を得るために座学は大切です。
しかし、仕事の現場で本当に力になるのは、それだけではありません。

昔から、「学ぶは真似ぶ」と言われます。

仕事を覚えるときも同じです。

先輩の仕事ぶりを見て、
「なぜその順番で進めているのか」
「どんなことに気を付けているのか」
を観察しながら真似をしていく。その積み重ねが、自分自身のスキルになっていきます。

細かなテクニックは実際に見て初めて分かることがたくさんあります。
最近は「見て覚えろ」という言葉が敬遠されることもありますが、見て分かることも多いと私は感じています。

「教える」と「見せる」を組み合わせることは、とても大切だと思います。

座学で知識を学び、先輩の姿から実践を学び、実際にやってみてフィードバックをもらう。この繰り返しが人を成長させるのではないでしょうか。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

第3者からの褒め言葉を本人に届ける

私は、我が子を褒めていただいたとき、その内容を子ども本人にも伝えるようにしています。

「先生が、最近とても頑張っていると褒めていたよ。」

「〇〇さんのお母さんが、しっかり挨拶できるねって言っていたよ。」

そんなふうに伝えることがあります。

なぜなら、第3者からの褒め言葉は、本人に届けてこそ価値があると思うからです。

親からの「頑張ったね。」「すごいね。」

という言葉ももちろん嬉しいものです。

でも、「先生が褒めていたよ。」「地域の方が感心していたよ。」

という言葉は、また違った意味を持ちます。

自分では当たり前にやっていることが、周りの人から見れば素敵なことだった。

そんな気付きにつながることがあるからです。

私は、子どもが褒められたときに謙遜することもありません。

相手の方は実際に見た姿を評価してくださっているのですから

「ありがとうございます。」と素直に受け取ります。

そして、その言葉を子ども本人にも届けます。

人は自分の良さに気付きにくいものです。

だからこそ、周りの人が見つけてくれた良いところを本人に伝えることには大きな価値があります。

第3者からの評価は、「自分では当たり前だと思っていたことが、実は強みだった」

と気付くきっかけになることもあります。

これは子育てだけではありません。

職場でも、「お客様が感謝していましたよ。」「他部署の方が助かったと言っていましたよ。」

という言葉は、本人のやりがいや自信につながります。

私は研修の場や人材育成の場面でも、周りの人からいただいた良い評価は、できるだけ本人に伝えるようにしています。

人の成長は、課題を知ることだけではなく、自分の強みを知ることからも始まると思うからです。

子育ても人材育成も、できていないことを伝える機会は意識しなくても増えていきます。

だからこそ、できていることや良いところは意識して伝える。

そして、自分だけではなく、第3者が見つけてくれた良さも届ける。

そんな橋渡し役でありたいと思っています。

誰かの何気ない一言が、その人の自信につながることがあります。

だから私はこれからも、第3者からいただいた褒め言葉を、本人に届け続けたいと思います。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

管理職は、「自分を律する力」を問われる

管理職になると部下の育成や数字の管理、チーム運営など、求められる役割が増えていきます。

ですが、私が管理職にとって大切だと感じる力のひとつは、
「自分を律する力」 です。

部下を育てる立場だからこそ、
まず問われるのは、自分自身の在り方ではないでしょうか。

感情をコントロールする力

忙しいとき、思うようにいかないとき
つい感情的な言葉が出そうになることがあります。

ですが管理職の一言は、
部下に多大な影響を与えます。

その場の感情で叱るのではなく、
「何を伝えるべきか」を考えて言葉を選ぶ。

感情に振り回されず、冷静に向き合うこと。

それも、自分を律する力のひとつです。

行動で示す力

「時間を守ろう」
「報連相を大切にしよう」
「挑戦してほしい」

そう伝えていても、
管理職自身ができていなければ、言葉の重みは薄れてしまいます。

部下は上司の言葉以上に日々の行動 を見ています。

約束を守る。
時間を守る。
小さなことでも誠実に向き合う。

自分が見本になる意識が信頼につながります。

部下や下の世代から学ぶ姿勢を持つ力

管理職になると、
「教える立場」「指導する立場」になることが増えます。

ですが管理職だからといって、
常に自分が正しいとは限りません。

価値観や働き方、情報の捉え方は時代とともに変化しています。

若い世代だからこそ持っている視点や、
現場に近い部下だからこそ気づいていることもあります。

だからこそ大切なのは、部下や下の世代から学ぶ姿勢 を持つこと。

「教える側」と「学ぶ側」を分けるのではなく、
相手の意見や考え方に耳を傾ける。

素直に受け止め、必要であれば自分の考えややり方を見直す。

この柔軟さが変化の大きい時代の管理職には求められているのではないでしょうか。

管理職は、役職ではなく“姿勢”が問われる

管理職とは部下を管理する立場ではなく
人を育て、組織を前に進める役割です。

その土台になるのが、自分を律する力

感情を整えること。
言動を一致させること。
そして部下や下の世代からも学び続けること。

管理職に必要なのは、スキルや経験だけではありません。

自分自身を律し、学び続ける姿勢。

その“あり方”が、周囲から信頼される管理職へとつながっていくのだと思います。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和