「お客様の声」はクレームのため?

~ありがとうを伝える手段に~

お店で「お客様の声」や「ご意見箱」を見かけると、どんなときに使いますか?

多くの人が思い浮かべるのは、きっとこんな場面です。

・対応が良くなかったとき
・不便を感じたとき
・改善してほしいことがあるとき

つまり、何か不満があったとき。

でも本来、「お客様の声」はそれだけのためのものではないと思うのです。

嬉しかったことは、そのままにしていませんか?

例えば

・店員さんが丁寧に対応してくれた
・忙しい中でも笑顔で接してくれた
・ちょっとした気遣いが嬉しかった

そんな経験、ありませんか?

そのとき、「いいお店だったな」と心の中で思って終わっていませんか?

実はその“良かった”は、伝えない限り、相手には届いていません。

クレームだけが届く世界

もし「お客様の声」に届くのがクレームばかりだったらどうなるでしょうか。

現場の人からすると、「また注意された」「自分たちはできていないのかもしれない」

そんな風に感じてしまうかもしれません。でも実際には、良い対応もたくさんあるはずです。ただ、それが表に出ていないだけ。

良かったことを伝えると、何が起きるか

「先ほどの対応、とても助かりました」
「笑顔で接してくださって嬉しかったです」

たったそれだけでも、受け取った側にとっては大きな意味を持ちます。

・自分の対応に自信が持てる
・また同じように対応しようと思える
・仕事への向き合い方が変わる

つまり、その人の“良い行動”が続いていくきっかけになるのです。

「お客様の声」は、応援の手段にもなる

私たちは無意識のうちに「評価する=ダメなところを指摘すること」だと思いがちです。

でも良いところを言葉にして伝えることも、立派な評価です。むしろそれはその人やそのお店を“応援する行動”でもあります。

一言でいい

長い文章を書く必要はありません。「○○さん丁寧に対応していただき、ありがとうございました」「とても気持ちよく買い物ができました」それだけで十分です。

「お客様の声」は、クレームを伝えるための場所ではなく、感じたことを伝える場所だと思います。だからこそ不満だけではなく、嬉しかったことや良かったことも伝えていく。

その小さな行動が誰かの一日を少し明るくするかもしれません。そしてそれは
結果として“良いお店が増えていくこと”にもつながるはずです。

今日もし「いいな」と思う対応に出会ったら、その気持ちを言葉にして届けてみてください。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

子育てを「罰ゲーム」にしたくない

「子どもがいるから、できない」
「子どもがいるから、我慢するしかない」

そんな言葉を、無意識に使っていないでしょうか。

私自身、子育てをしている中で時間が足りないと感じることもありますし
思うようにいかない日もあります。でも、そのたびに思うのです。

子育てを、“罰ゲーム”のように捉えたくない。

子どもがいることで確かに制約は増えます。自由に使える時間は減るし、自分のペースだけでは動けない。でもそれは、「できない理由」になるのでしょうか。

私はそうは思いません。

むしろ、限られた時間の中で、何を選ぶか。どう生きるかを問われている時間なのだと思っています。

子どもは、親の言葉以上に、親の“生き方”を見ています。

「やりたいことを我慢している姿」
「忙しさに追われて余裕のない姿」

それを見せ続けることが、本当に子どものためになるのでしょうか。

私は、

自分の人生を大切にしている姿
学び続けている姿

を見せたいと思っています。

だからこそ、子育て中であっても自分のための時間を持つことを大切にしています。

それは、特別なことではなくていいんです。

・本を読む
・自分の本当にやりたいことを考える、そのために行動する

ほんの少しでも、「自分に戻る時間」を持つこと。

子育ては自分の人生を犠牲にする期間ではありません。むしろ、自分の生き方を子どもに伝えられる時間です。

「子どもがいるからできない」ではなく、「子どもがいる今だからこそ、どう生きるか」

そう問い続けることが、子どもにとっての一番の学びになると、私は信じています。

子育てを、罰ゲームにしない。

それは自分の人生を諦めないという小さな決意なのかもしれません。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

失敗させない育児が挑戦しない大人をつくる

子どもには、失敗してほしくない。親なら誰もがそう思うのではないでしょうか。

危ない道より安全な道を選んでほしい。
傷つかないようにしてあげたい。
困らないように先回りしたい。

私自身も、そう思うことがあります。

ですが最近、「失敗しないこと」を優先しすぎると、
“挑戦しない大人”を育ててしまうのかもしれないとも感じています。

子どもが何かをしようとした時、

「こうした方がいいよ」
「それだと失敗するよ」
「こっちの方が早いよ」

と、つい口を出しそうになります。

もちろん、危険なことを止めるのは大切です。ですが小さな失敗まで全部避けさせていると、“自分で考える経験”“やってみる経験”がいつまで経っても増えません。

例えば、子どもが自分で服を選ぶ。

季節に合っていなかったり、組み合わせが少し変だったりすることもあります。

でも、そこで「変だからこっちにしなさい」と全部親が決めてしまうと、
子どもは“自分で決める”より、“正解を待つ”ようになるのではないでしょうか。

社会人になってからも同じです。

「失敗しないように」
「怒られないように」

を優先して育ってきた人は、

・挑戦しない
・指示待ちになる
・自分で決められない
・責任を避ける

という状態になりやすい。

逆に、小さい頃から

「自分で決める」
「やってみる」
「失敗しても大丈夫だった」

という経験を積んできた人は、挑戦へのハードルが低くなります。

私は企業内でも「失敗しない人」より、「挑戦できる人」の方が、
長い目で見ると成長すると感じています。

もちろん、最初から上手くいく人はいません。

でも挑戦する人は、経験から学び、少しずつ前に進める。

一方で失敗を恐れて動けなくなると、経験そのものが増えません。

子育ても、人材育成も、“正解を教えること”だけではなく、
“自分で考えて挑戦できる人を育てること”が大切なのだと思います。

だから私は子どもが少し遠回りしそうな時も、すぐに答えを渡すのではなく

「どうしたい?」 「やってみる?」

と問いかけることを、大切にしたいと思っています。

人生の経営者は自分自身。

失敗しない人生ではなく、挑戦できる人生を歩めるように。

子どもにも、そして大人にも、そんな関わりをしていきたいと思っています。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

https://www.facebook.com/share/17Yz7Lvqc6

「茹でガエル」になる前に

「とりあえず今の仕事を頑張ればいい」
「毎日忙しいし、考える暇がない」
「そのうち何か見えてくるだろう」

そうやって自分のキャリアを深く考えないまま、
日々を過ごしていませんか?

でも実は、キャリアは“意識しないこと”の方が怖いのかもしれません。

「茹でガエル」の話があります。

熱湯にカエルを入れると驚いて飛び出しますが、
水の状態から少しずつ温度を上げると、
危険に気づかず茹で上がってしまうという話です。

この話は、キャリアにも似ていると感じます。

急激な環境変化には気づけても、

・なんとなく毎日が過ぎる
・言われた仕事をこなす
・学ばなくなる
・挑戦しなくなる

こうした“ゆるやかな停滞”には自分ではなかなか気づけません。

そして数年後、

「自分は何がしたいんだろう」
「このままでいいのかな」
「市場価値って何だろう」

そんな不安を感じ始める。

でもその時に急に変わろうとしても、なかなか難しい。

だからこそ、若いうちから“自分のキャリアを意識すること”が大切なのだと思います。

キャリアというと、転職や昇進だけをイメージする人もいます。

ですが本来は、

「どんな力を身につけたいか」
「どんな人と働きたいか」
「どんな人生を送りたいか」

そういった自分自身の“生き方”を考えることでもあります。

会社任せではなく、親任せでもなく、学校任せでもない。

自分の人生の方向を、自分で考える。それがキャリアを考えるということです。

だから私は、

・本を読む
・新しい人と会う
・学ぶ場に行く
・小さく挑戦してみる
・自分の考えを言葉にする

こうした行動が大切だと思っています。

未来は、何もしなくても勝手に良くなるものではありません。

でも意識して行動している人は、少しずつ自分の未来を変えていける。

「まだ若いから」ではなく、若いうちだからこそ。キャリアは意識した人から少しずつ動き始めます。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

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当たり前を疑え

先日、企業の現場を訪問した際に改めて感じたことがあります。

それは、「改善のタネは、特別なところではなく、日常の中にある」ということです。

現場では毎日同じ作業を繰り返します。

だからこそ、
いつの間にか「これが当たり前」と思い込み、そのやり方に疑問を持たなくなります。

しかし、改善の第一歩は、「本当にこのやり方がベストなのだろうか?」と問いかけることです。

例えば、
・よく使う道具なのに取りに行くまでに数歩歩いている
・作業ごとに何度も同じ場所へ移動している
・ゴミ箱が遠く、捨てるために何度も往復している
・人やモノの流れが交差している
こうしたことは、一つひとつを見ると小さなことかもしれません。
しかし、その小さなムダが毎日積み重なると、大きな時間ロスになります。

特に意識したいのが「導線」です。

作業者がどのように動いているのか。
どこから道具を取り、どこで作業し、どこへ移動しているのか。

実際に現場に立って観察してみると、
「なぜここに置いているのだろう?」
「このゴミ箱、もう少し近くにあった方が便利では?」
「この道具は使用頻度が高いのだから手元に置いた方が良いのでは?」
という気づきが出てきます。

改善というと大掛かりな設備投資や仕組みづくりをイメージする方もいますが、必ずしもそうではありません。

道具の置き場所を変える。
ゴミ箱を増やす(減らす)、回収導線を意識して配置する。
棚の配置を変える。

それだけでも作業効率が大きく向上することがあります。

そして私は、こうした改善活動は人材育成にもつながると考えています。
言われたことをそのままやるのではなく、
「もっと良くする方法はないだろうか?」
と考える習慣が身につくからです。

改善提案が活発な職場には、自ら考え行動する人が育ちます。

まずは身近なところから、今の職場を見渡してみてください。
道具の置き場所は最適でしょうか。
ゴミ箱の数や配置は適切でしょうか。
人の動きにムダはないでしょうか。

当たり前を疑うこと、そこに現場改善の第一歩がありますよ。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

研修は「行動を変える場」

企業から研修のご相談をいただく際、
「社員にもっと主体的に動いてほしい」
「研修を受けても現場でなかなか変化が見られない」
というお悩みを伺うことがあります。

確かに研修では多くの知識を学ぶことができます。しかし、知識を得ることと行動が変わることは必ずしも同じではありません。

私自身、これまで多くの研修に参加してきましたが、振り返ってみると印象に残っているのは知識そのものではなく、「自分はどうしたいのか」「明日から何をやってみようか」を考えた時間でした。

研修の本当の価値は、知識を増やすことではなく、行動のきっかけをつくることにあるのではないでしょうか。

例えば、新入社員研修では社会人としての基本を学びます。しかし、報連相の重要性を知っているだけでは十分ではありません。
「まずは自分から挨拶をしてみよう」
「分からないことをそのままにせず質問してみよう」
そんな小さな一歩を踏み出して初めて学びが活かされます。

また、3年目研修では、自分の仕事だけでなく周囲への関わり方も求められるようになります。

その際に大切なのは、「こうあるべき」という正解を教わることではなく、自分自身で考えることです。

職場環境も、関わる人も、置かれている立場も一人ひとり異なります。そのため、誰かの答えをそのまま真似するのではなく、自分なりの答えを見つける必要があります。

迅技術経営の研修では、講義だけでなく対話や体験を重視しています。
キャリアストームやマネジメントゲームなどの体験型研修もその一つです。

実際に体験し、考え、仲間と対話することや他者の行動から気づきを得ることで、自分が持っていなかった考え方や価値観に出会うことができます。

人は「教えられたこと」よりも、「自分で気づいたこと」の方が行動につながりやすいと言われています。
だからこそ、私たちは答えを与えるだけではなく、自ら考える機会を大切にしています。

研修を受けたその日だけ意識が高まるのではなく、翌日からの行動が少しでも変わること。そして、その小さな変化が積み重なり、一人ひとりの成長につながること。
それが研修の目指す姿だと思います。

「人生の経営者は自分自身」

研修もまた、自分自身の成長を考える大切な機会です。これからも、一人ひとりが自ら考え、行動するきっかけとなる研修づくりに取り組んでいきたいと思います。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

管理職になってから気づく、研修の本当の価値

「研修を受けても、時間が経てば内容を忘れてしまうからあまり意味がない。」
そんな声を耳にすることがあります。
確かに、研修で学んだ知識や手法は、実践しなければ少しずつ薄れてしまうかもしれません。しかし、管理職になって初めて「あの研修を受けていて良かった」と実感するものがあります。

それは、部署を超えた仲間とのつながりです。

管理職になると、自部署だけを見ていれば仕事が進むということはほとんどありません。
製造、品質管理、営業、総務など、それぞれの部署と連携しながら、会社全体の最適を考えて判断する場面が増えていきます。

そんなとき、大きな支えになるのが、研修で一緒に学んだ他部署の仲間の存在です。

「少し相談してもいい?」
「現場ではどう考えている?」
「こういう改善を考えているけど、そっちの部署にどんな影響がある?」
「この件、一緒に考えて欲しいんだけど…」

こうした一言が自然に言える関係性は、日々の業務だけではなかなか築けるものではありません。

研修という場で同じ課題について考え、意見を交わし、お互いの価値観や立場を理解した経験があるからこそ、生まれる信頼関係があります。

私たちが実施している次世代管理職研修でも、知識を身につけることはもちろん大切にしています。
しかし、それと同じくらい大切にしているのが、「対話」です。

一人で考えるだけではなく、異なる部署の仲間と意見を交わし、互いの考え方や背景を知ることで、自部署の視点だけでは見えなかった気づきが生まれます。
そして、その時間をともに過ごした仲間は、数年後、管理職として組織を支える立場になったとき、かけがえのない存在になります。

管理職は、ときに孤独です。

判断に迷うこともあれば、正解のない課題に向き合わなければならないこともあります。そんなとき、「あの人に相談してみよう」と思える相手が他部署にいることは、大きな安心感につながります。

それは、単なる”顔見知り”ではありません。一緒に学び、考え、悩んだ経験があるからこその信頼です。研修の成果は、受講直後のアンケートだけでは測れません。

数年後、部署の垣根を越えて管理職同士が自然に相談し合い、協力し合える組織になっていること。

それこそが、研修が企業にもたらす本当の価値ではないでしょうか。

知識やスキルは、組織を動かすために欠かせません。しかし、それらを生かすのは「人と人との信頼関係」です。

私は、次世代管理職研修を、管理職を育てる場であると同時に、未来の組織を支え合う仲間を育む場でもあると考えています。
管理職になってから気づく研修の本当の価値は、テキストの中ではなく、人とのつながりの中にあるのかもしれません。

人は一人では組織を変えられません。

だからこそ、未来の管理職同士が支え合える関係を、研修の中で育てていきたい。
私は、そんな想いを大切にしながら、一人ひとりの成長と、組織の未来づくりを支援していきます。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

「○○職だから」は、あなたの未来を狭めていませんか?

「私は事務職なので、それ以外の仕事はしたくありません。」
研修や企業訪問の中で、このような言葉を耳にすることがあります。

もちろん、自分の専門性を大切にすることは悪いことではありません。事務職には事務職の、製造職には製造職の、営業職には営業職の専門性があります。その専門性を磨くことは、会社にとっても本人にとっても大切なことです。

しかし、気になるのは「私は○○職だから」という言葉が、自分の可能性にまで線を引いてしまっているケースです。

例えば、事務職だから改善活動には関わらない。営業だから採用活動は関係ない。製造職だから人前で話すのは苦手だからやらない。
そのように考えてしまうと、自分自身で未来の選択肢を狭めてしまうことになります。

会社で働いていると、思いがけない仕事を任されることがあります。後輩を育成する立場になることもあれば、プロジェクトを任されることもあります。部署を越えて意見を求められる場面もあるでしょう。
そのときに、「それは私の仕事ではありません」と断ってしまえば、その経験から得られたはずの成長の機会も失われてしまいます。

一方で、「やってみます」と一歩踏み出した人は、新しい知識や経験だけでなく、自分でも気づかなかった強みを見つけることがあります。

キャリアは、職種を積み重ねるものではありません。
経験を積み重ねるものです。
どんな仕事を経験し、どんな人と出会い、何を学んできたのか。その積み重ねが、自分らしいキャリアをつくっていきます。

私自身も、社会に出たばかりの頃は、人材育成の仕事に携わる自分を想像していませんでした。

専業主婦を経て再就職を考えたとき、これまでの経験を振り返りました。その中で一番やりがいを感じていたのは、後輩を育成し、その人が成長していく姿を支えることでした。
「私は事務職だから」という職種ではなく、「人の成長を支えたい」という自分の強みに目を向けたことで、目指す方向が見えてきました。その強みをもっと磨きたいと思い、学びを続け、国家資格キャリアコンサルタントを取得しました。現在は、人材育成の仕事に携わり、多くの方の成長を支援しています。

もしあのとき、「私は事務職だから」と職種だけで自分を決めつけていたら、今の私はなかったと思います。

人生の経営者は、自分自身です。

会社から与えられた職種だけで自分を決めるのではなく、「自分は何が得意なのか」「どんなときにやりがいを感じるのか」という視点で、自分自身を見つめてみてください。

職種は、あくまでも今の役割の一部です。
一方で、強みは、どんな仕事でも生かすことができます。
「これは自分の仕事ではない」と可能性に線を引くのか。
「まずはやってみよう」と一歩踏み出すのか。

その小さな選択の積み重ねが、5年後、10年後のあなたの未来を大きく変えていきます。

私は、「職種」よりも「強み」に目を向けることで、自分のキャリアが大きく広がりました。

だからこそ、皆さんにも問いかけたいのです。
今の職種や役割で、自分の未来まで決めてしまっていませんか。

職種や役割で自分を縛るのではなく、自分の強みで未来を描く。
そんな視点を持つことが、人生の選択肢を広げ、自分らしいキャリアを築く第一歩になるのではないでしょうか。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

「現場が忙しくて研修に出せない」は、本当でしょうか?

「現場が忙しくて社員を研修に出す余裕がない。」
経営者の方とお話をしていると、この言葉を耳にする機会が少なくありません。
確かに、人手不足の中で一人が現場を離れることへの不安は大きいものです。
特にリーダー候補となれば、「あの人がいないと現場が回らない」と感じるのも無理はありません。

しかし、私はいつも思います。
最初から余裕のある会社など存在しません。

「余裕ができたら研修に出そう。」
そう考えているうちは、その余裕はなかなか生まれないのです。


忙しさの原因は、「育成できていないこと」かもしれない

現場が忙しい理由はさまざまです。
仕事量が多い、人手が足りない、受注が増えている…。
もちろん、それらも大きな要因です。
しかし、その忙しさをさらに大きくしている原因の一つが、 「任せられる人が育っていないこと」 ではないでしょうか。
いつも同じ人が判断し、同じ人が指示を出し、同じ人しか対応できない。
その人が休めば現場が止まり、研修にも出せない。
そうした状態が続けば、忙しさはいつまで経っても変わりません。
だからこそ、私はリーダー候補を思い切って研修へ送り出す決断が必要だと考えています。

意外と現場は回るもの

「本当に大丈夫だろうか。」 送り出す前は誰もがそう思います。
ですが実際には、多くの現場は何とか回るものです。
残ったメンバー同士で相談しながら進めたり、これまで指示を待っていた社員が自分で考えて行動したり。
リーダーがいないからこそ、一人ひとりが少しずつ責任を持ち始めます。
もちろん完璧ではありません。 多少の遠回りや失敗もあるでしょう。
しかし、その経験こそが現場を強くしていきます。

リーダー不在は、現場の成長のチャンス

リーダーが研修へ行くことで成長するのは研修を受ける本人だけではありません。
現場に残るメンバーにも、大きな学びがあります。
「自分で判断しなければならない。」
「いつもリーダーがやってくれていた仕事は、こんなに大変だったのか。」
そんな気づきが生まれます。

責任を持って考え、仲間と協力して乗り越えた経験は、その人自身の自信につながります。 リーダーが一時的に不在になることは、現場にとっても成長の機会なのです。

リーダー自身も、「安心して抜けられる準備」をする

一方で、研修に参加するリーダー候補にも大切な役割があります。
それは、安心して現場を任せられる準備をすることです。
担当業務を整理する。 引き継ぎを行う。 判断に迷いそうなポイントを共有する。
「困ったら相談してね」ではなく、「こんな場合はこう判断してほしい」と具体的に伝える。
こうした準備も、リーダーとして欠かせない仕事です。
「自分がいないと現場が回らない。」
それは一見頼もしく聞こえますが、本当に目指したい姿ではありません。
本来リーダーが目指すべきなのは、 「自分がいなくても現場が回る状態をつくること」 です。 人に任せることも、育てることも、リーダーの大切な仕事なのです。

研修は、未来への投資

研修は、知識を増やすためだけのものではありません。
リーダー候補は視野を広げ、現場では残ったメンバーが考えて動く力を養う。
双方が成長することで、組織全体の力が高まっていきます。
「忙しいから育てられない。」 そう考えている限り、忙しさは変わりません。
しかし、 「忙しいからこそ育てよう。」
そう決断した会社は、少しずつ任せられる人が増え、現場に余裕が生まれていきます。
育成は、時間ができてから始めるものではありません。
時間を生み出すために始めるものです。
未来の現場を支えるリーダーを育てるためには、経営者が送り出す勇気を持つこと。
そして、リーダー自身が安心して任せられる準備をすること。
その積み重ねが、「誰か一人に頼る組織」ではなく、「みんなで支え合える組織」をつくっていくのだと私は思います。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

キャリアを考える機会を、もっと身近に

「キャリアについて考えたことはありますか?」
そう聞かれても、
「特に困っていないし、考えたことがない」
「今の仕事を続けていけばいいと思っている」
「まだ20代、30代だし、将来のことはそのうち考えればいい」
そんな方も多いのではないでしょうか。

私は、むしろそんな方にこそ、一度キャリアについて考える機会を持ってほしいと思っています。

何かに悩んでから考えるのではなく、まだ選択肢がたくさんあるうちに考える。
転職したくなってからでも、今の仕事を続けられなくなってからでもなく、
「今は特に困っていない」時だからこそ、自分のこれからを考えてみる。
それが大切だと思っています。

私がキャリアストームに懸けている想いは、とてもシンプルです。
「キャリアを考える機会を、もっと身近なものにしたい」
ということです。

キャリアは「仕事」だけではない

「キャリア」と聞くと、
昇進すること
資格を取ること
転職すること
年収を上げること
そんなイメージを持つ方もいるかもしれません。

もちろん、それらもキャリアの一部です。
でも、私はキャリアをもっと広く捉えています。

どんな仕事をするのか
どんな働き方をするのか
管理職を目指すのか
専門職として力を磨いていくのか
一般社員として現場の第一線で働き続けるのか

そして、それだけではありません。

結婚するのか、しないのか
子どもを持つのか、持たないのか、何人持つのか
どこで暮らしたいのか
家族との時間をどのくらい持ちたいのか
仕事にどのくらいの時間やエネルギーを使いたいのか
思い描く生活にどのくらいの収入が必要なのか
何を学び、何に挑戦していきたいのか

こうした人生の選択も、すべてキャリアにつながっています。
だからキャリアについて考えるというのは、「次にどんな仕事をするか」だけを考えることではありません。

自分はこれから、どんな人生を送りたいのか。
その暮らしを実現するために、仕事をどう位置づけていくのか。
そこまで考えることだと思っています。

「普通」は、本当に自分が選んだものだろうか

「もっと早く考えておけばよかった」
「気づいた時には、簡単には動けなくなっていた」
そんな声を聞くことがあります。

一つの会社で長く働くのが普通
結婚するのが普通
子どもを持つのが普通
女性は家庭を優先するのが普通
男性は仕事を優先するのが普通
年齢を重ねたら管理職を目指すのが普通

これまでの社会には、たくさんの「普通」がありました。
もちろん、その生き方を自分で選び、幸せだと感じているのであれば、それでいいと思います。

私から見れば窮屈そうに見える選択でも、ご本人にとっては大切に選んできた人生かもしれません。
私自身も、自分の価値観というフィルターを通して人を見ています。
だから、どんな生き方が正しくて、どんな生き方が間違っている、と言いたいわけではありません。

ただ、一つ思うことがあります。
その「普通」は、本当に自分が選んだものなのだろうか。


「みんなそうしているから」
「親にそう言われたから」
「この地域ではそれが当たり前だから」

そうやって周囲の価値観を自分の価値観だと思い込み、気づかないうちに人生の選択肢を狭めてしまうことがあります。

私が怖いのは、選択肢が少なくなることそのものではありません。
自分で選んだつもりがないまま、気づけば選べる道が少なくなっていることです。

5年後、どんな「毎日」を送っていたいですか

キャリアについて考えるとき、
「5年後、どんな仕事をしていたいですか?」
と聞かれることがあります。

もちろん、それも大切な問いです。
でも私は、もう少し広く、
「5年後、どんな毎日を送っていたいですか?」
と考えてみてほしいと思っています。

朝は何時に起きていますか
どこで、誰と暮らしていますか
どんな仕事をしていますか
何時頃に仕事を終えていますか
休日はどんなふうに過ごしていますか
家族との時間はありますか
自分のために使える時間はありますか

そして、もう一つ考えてほしいのが、お金のことです。

自分一人で生活していくなら、どのくらいの収入が必要なのか。
結婚した場合、家庭全体としてどのくらいの収入が必要なのか。
子どもを持つとしたら、教育費や生活費はどう変わるのか。
夫婦のどちらか一方の収入に大きく依存するのか。
二人とも働き続けるのか。
働く時間を減らす時期があるとすれば、その期間を家庭としてどう支えるのか。

キャリアを考える時、つい「自分はいくら稼ぎたいか」と考えがちです。

でも本当は、
「どんな暮らしをしたくて、その暮らしには家庭としてどのくらいの収入が必要なのか」
まで考えることが大切だと思っています。
今は働きやすさを優先していても、5年後、10年後には必要な収入が増えているかもしれません。
反対に、収入を最優先にしてきたけれど、家族との時間や自分の時間をもっと大切にしたいと思う時期が来るかもしれません。

だからこそ、
どんな暮らしをしたいのか。
その暮らしにはどのくらいのお金が必要なのか。
そのためにはどんな働き方が必要なのか。
その働き方を選べるようにするために、今何を身につけておけばいいのか。
そこまでつなげて考えてみてほしいのです。

何も選ばなくても、時間は進んでいく

もちろん、20代や30代ですべてを決める必要はありません。
人生は計画通りに進むことばかりではありません。
結婚も、子どもを持つことも、仕事も、自分一人の意思だけですべて決められるわけではありません。

でも、だからといって考える意味がないわけではありません。

大切なのは、
「自分はどうしたいのか」を、自分自身が知っていること。
何も決めなくても、時間は進んでいきます。

今の会社に居続けることも一つの選択
学ばないことも一つの選択
挑戦しないことも一つの選択
「まだ考えなくてもいい」と先送りすることも、一つの選択です。
その積み重ねの先に、5年後、10年後の自分があります。

手持ちのカードが多いうちに考えてほしい

私は、キャリアの選択肢を「手持ちのカード」に例えることがあります。
若いうちは、比較的たくさんのカードを持っています。

転職する
勉強する
資格を取る
新しい仕事に挑戦する
住む場所を変える
一時的に収入が下がっても、挑戦出来る新しい道へ進んでみる

そして、
収入を上げられる力を身につけること。
働き続けられる力を身につけること。
これも、将来の自分が使える大切なカードだと思っています。

もちろん、置かれている環境は人それぞれですし、何歳からでも新しい挑戦はできます。
ただ、年齢を重ねたり生活環境が変わったりすると、意思決定をするときに考えなければならない条件が増えていくこともあります。

家族
住宅ローン
老親のこと
子どもの教育費
家庭として必要な収入

責任が増えることは、決して悪いことではありません。
でも、それによって「以前なら選べたカード」が選びにくくなることはあります。

だから私は、手持ちのカードが減ってから初めて考えるのではなく、カードがたくさんあるうちに一度考えてほしいと思っています。

すぐに転職する必要もありません。
何か大きな決断をする必要もありません。
今の会社で働き続けるという結論でもいいのです。

ただ、「何となくここにいる」のではなく、
「私は考えたうえで、今ここにいる」
と言えることは、とても大切だと思っています。

キャリアストームで、まだ経験していない未来を考える

そのきっかけとして、私はキャリアストームをお勧めしています。
キャリアストームでは、ゲームの中で時間が進み、さまざまな出来事に直面します。

仕事、収入、学び、家族、時間、
その都度自分で考え、意思決定していきます。

専門職として専門性を高める道を選ぶのか。
管理職として組織をまとめる道を選ぶのか。
一般社員として現場の第一線で活躍し続けるのか。
仕事をセーブし、子どもと向き合うのか。

そして、仕事だけではなく、自分の人生をどう組み立てていくのかも考えていきます。
ゲームだからこそ、まだ経験していない未来を疑似体験できます。

その中で、
「自分は思っていた以上に金銭的安定を大切にしている」
「お金より時間を優先したいのかもしれない」
「家庭を持つことを考えるなら、収入についても考えておきたい」
「若いうちから学んでおいた方がいいかもしれない」
そんな、自分でも気づいていなかった価値観が見えてくることがあります。

キャリアストームは、未来の正解を教えてくれるゲームではありません。
自分の価値観に気づき、自分の未来を考えるゲームです。

だから、個人でも参加しやすくしたい

キャリアについて考える機会は、会社から与えられるものだけではないと思っています。
もちろん会社が用意してくれるのは有難いですが
会社が研修を用意してくれるのを待つだけではなく、
自分の人生について考える機会を、自分で選ぶ。
そんな文化がもっと広がってほしいと思っています。

だから金沢の迅技術経営で開催するキャリアストームは、個人の方にも参加していただきやすいよう、8,800円(税込)という価格にしています。

拘束時間も半日です。
丸一日の研修ではありません。

「転職を考えるほど悩んでいるわけではない」
「今の仕事に大きな不満もない」
「将来のことを深刻に悩んでいるわけでもない」

でも、
「一度くらい、自分のこれからを考えてみようかな」
そんな気持ちで参加していただける場にしたい。

キャリアについて考えることへのハードルを、できるだけ低くしたい。
それが、この価格と時間設定に込めた想いです。

悩んでからではなく、悩む前に

私は、キャリアストームを「人生に迷っている人のためだけの研修」にはしたくありません。

むしろ、
今の仕事に大きな不満はない。
毎日普通に働いている。
将来について特に困っていることもない。
そんな20代、30代の方にこそ体験してほしいと思っています。

問題が起きてから考えるのではなく、何も起きていない時に考える。
選択を迫られてから考えるのではなく、選択肢がたくさんある時に考える。

その経験が、いつか人生の大きな意思決定をするときに、自分を助けてくれると思うからです。

人生の経営者は、自分自身

私は、「人生の経営者は自分自身」という言葉を大切にしています。

会社が、自分の人生を最後まで決めてくれるわけではありません。
家族も、上司も、周囲の人も、代わりに自分の人生を生きてくれるわけではありません。

仕事、結婚、子ども、暮らし、時間、収入、学び

何を大切にして、どんな人生を選んでいくのか。
すべてを思い通りにできるわけではありません。

それでも、自分の人生について考え、できる範囲で自分自身が意思決定していくことはできます。

転職を考えていなくてもいい。
明確な夢がなくてもいい。
今の生活に不満がなくてもいい。

20代、30代のどこかで一度、
「私はこれから、どう生きて、どう働いていきたいのだろう」
と考えてみてほしい。

そして、
「その暮らしを実現するために、私はどんな力を身につけておきたいのだろう」
と、もう一歩先まで考えてみてほしい。

手持ちのカードがまだたくさんある今だからこそ、できる準備があります。

キャリアについて考えることを、何か問題が起きた時だけの特別なものではなく、もっと身近なものへ。

それが私の願いです。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

迅技術経営(金沢本社)開催のキャリアストームお申込み