修身教授録 森信三著 致知出版社

2019年10月26日 0 投稿者: nishii

自己努力と相手を慮ること双方を満足する士業を育成する仕組みを作り後世に残すことを目指す中小企業診断士西井克己です。

修身教授録 森信三著 致知出版社を読みました。

引用開始

 さて、忍耐ということにはどういう意味があるかと申しますと、だいたい二つの方面があると思うのです。すなわち一つには、感情を露骨に表さないようにする、とくに怒りの情を表さないよう努めるという方面と、今1つは、苦しみのために打ちひしがれないで、いかに長い歳月がかかろうとも、一たん立てて目的は、どうしても、これを実現せずんば巳まぬという方面とです。

 中略

 もっとも、お弟子と言ってもなかなか偉い人ですがー梅岩先生に、「忍ということの極致はどういうものでしょうか」とお尋ねしたところ、梅岩先生答えて曰く「忍は忍なきに至ってよしとす」と言うておられます。すなわち忍耐の理想は「やれ我慢する」の「やれ忍耐する」のという意識がなくなって、それが何でもない、至極当たり前となるのが理想だと言われているわけです。

引用終了

 私は感情が表に出やすいので、できる限り出さないように出さないように努めているのですが、怒りの感情はいったん出てしまうと抑えている分だけ止まらなくなる傾向があります。

 抑えよう抑えようとしているので、怒りの感情がオーバーフローするレベルは上がっていると思うのですがなかなか超えてしまうと本来持っているものが出てしまっています。

 「忍は忍なきに至ってよしとす」は怒りを抑えるのではなく、それが何でもない、至極当たり前、それを認める所にまで至らないと理想ではない。

 抑えているようではまだまだである。と感じました。

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