久しぶりに読書の感想を書こうと思います。
森信三著 家庭教育の心得21-母親のための人間学-を読みました。
正直に言えば、考え方や表現に古さを感じる部分もあります。
特に、男は外、女は家を整えるという性別役割分担を前提とした書きぶりが随所に見られる点は私より下の世代では理解し難い部分かもしれません。
ただ、その奥にある「人を育てる姿勢」には、今でも学ぶべき点が多いと感じました。
本の中で語られているのは、
・挨拶を大切にすること
・親がまず見本を見せること
・しつけは入学前までに行うこと です。
どれも特別新しい考え方ではありません。
むしろ私自身がこれまでの子育ての中で日常的に意識し、実践してきたことでもありました。
挨拶が出来る子に育てたければ、まずは親が自分から挨拶する姿を見せる。
幼少期は、親の言葉や行動がそのまま子どもの基準になります。だからこそ、この時期にどんな関わり方をするかは、後からやり直すことが難しい、大切な土台づくりなのです。
性別役割分担的な表現をどう読むか
この本には、母親を家庭教育の担い手として強く位置づけるなど性別役割分担を前提とした表現が多く見られます。たとえば、家事を覚えさせる対象が女児に限定されている点などは今の価値観とは合わない部分だと感じました。
ただ、ここで大切なのは表現をそのまま受け取ることではなく
「生活を通して子どもを育てる」という本質を、現代の家庭にどう引き寄せて考えるかではないでしょうか。
家事を通して生活力を身につけること、家庭の中で役割を担う経験をすること。それ自体は性別に関係なく、すべての子どもに必要なことだと思います。
この本が一貫して伝えているのは子どもをどうコントロールするかではなく
親自身がどのような姿勢で日々を生きるかという点だと思います。
完璧な親である必要はなく
・挨拶を大切にすること
・生活を整えようとすること
・子どもに見せたい背中を意識すること
そうした日々の積み重ねが、家庭の空気をつくり、子どもの人となりを形づくっていくのだと感じました。
国家資格キャリアコンサルタント 上島美和