― 平時の仕事への取り組み姿勢が、評価をつくる
子育てをしながら働く中で、多くの人が一度はこんな不安を感じたことがあるのではないでしょうか。
「急に休んでしまって、評価が下がっていないだろうか」
「周りに迷惑をかけていると思われていないだろうか」
子どもの急な発熱や体調不良は、どれだけ気をつけていても避けられません。
そのたびに申し訳なさを感じながら働くのは、決して簡単なことではありません。
急な子どもの体調不良は、仕方ない
まず、はっきりさせておきたいことがあります。
子育て中に起こる急な欠勤や早退は、仕方のないことです。
それは仕事への意欲が低いからでも、責任感が足りないからでもありません。
今の社会では子育てをしながら働くことは特別なことではなく、
多くの職場がそれを前提に成り立っています。
急な休みがあったという事実だけで評価が下がるべきではありません。
それでも「信頼される人」がいる理由
同じように子育てをしていても、職場で自然と信頼を集めている人がいます。
一方で、「またか」と受け取られてしまう人がいるのも事実です。
この違いは休んだ日そのものではなく何も起きていない平時の仕事への向き合い方にあります。
見られているのは「休まない日の積み重ね」
評価や信頼は、突発的な出来事で決まるものではありません。
日々の仕事の中で、
- どんな姿勢で仕事に向き合っているか
- 周囲とどんな関係を築いているか
- 仕事をどれだけ自分ごととして考えているか
そうした積み重ねが、「この人なら大丈夫」という評価につながっていきます。
先を見越して準備する、という姿勢
子育て中でも仕事で信頼されている人に共通しているのは、
「何か起きたときのために、普段から準備している」という点です。
それは、特別な能力や大きな工夫ではありません。
たとえば、
- 自分の仕事の進捗や状況を、周囲が把握できるようにしている
- 「ここまで終わっています」「次はこれです」と日頃から共有している
- 自分が不在になった場合に、どこを見れば分かるかを意識している
- 締切や段取りを、少しだけ前倒しで考えている
こうした小さな準備の積み重ねが、仕事が止まりにくい状態をつくります。
準備は「休むため」ではなく「信頼され続けるため」
「先を見越す」と聞くと、「休むことを前提にしているみたいで気が引ける」
と感じる方もいるかもしれません。
でもここで言う準備は休むためのものではありません。
一緒に働く人や取引先が困らないようにすること。
仕事が滞らないようにすること。
それを続ける姿勢こそが、信頼を積み重ねていく行動です。
準備している人は「休んでも仕方ない人」ではなく、
「安心して仕事を任せられる人」として見られます。
急に休んだ一日より、「それまで」が見られている
職場で見られているのは、急に休んだその一日ではありません。
それまでに、
- 日頃、どのような仕事の進め方をしていたか
- 周囲への配慮や共有があったか
- 仕事に対して誠実であったか
そうした積み重ねです。
先を見越して準備している人は戻ってきたあとも自然と信頼され続けます。
特別な働き方を求められているわけではない
ここまで読んで、「そこまでできないかもしれない」と感じた方もいるかもしれません。
でも、求められているのは完璧さではありません。
少し先を考える。
少し周囲を意識する。
できる範囲で、誠実に仕事に向き合う。
それだけで、
仕事への姿勢は十分に伝わります。
子育て中でも、仕事で信頼されるということ
子育て中であることは、評価されない理由にも特別扱いされる理由にもなりません。
信頼されるかどうかを分けるのは、平時の仕事への取り組み方です。
無理をする必要はありません。
長時間働く必要もありません。
自分の状況を理解したうえで、先を見越し、準備し、仕事に向き合う。
その姿勢が、「この人となら、これからも一緒に働きたい」
という信頼につながっていきます。
国家資格キャリアコンサルタント 上島美和