森信三 幻の講和(2)
自己努力と相手を慮ること双方を満足する士業を育成する仕組みを作り後世に残すことを目指す中小企業診断士西井克己です。
年末年始にかけ 森信三全集続篇の中の幻の講和1-5を読みました。
そのなかの幻の講和2で心に響いた言葉を引用したいと思います。
引用開始
人間形成的な鍛錬は、どこに一番の特色があるかと申しますと、私の考えでは、何よりもその厳しさにあるといってよかろうと思います。そしてその厳しさというものは、とうてい家庭や学校などでは味わえない種類のものといってよいでしょう。
引用終了
部下に厳しく接すると昭和の時代だといわれ、時代錯誤の育て方であると一般的にいわれるようになった今日です。
確かに時代に合わせた育成も大切です。しかし、以前のやり方を全否定して今のやり方がいいのだという流れについては、私個人的には違和感があります。
これまで受け継がれてきたものをベースに少しずつ時代に合わせていく方法がいいのではと思っております(いわゆる創造性(クリエーション)ではなく革新性(イノベーション)を重視)。
やっぱり人間形成の中では厳しさは必要でそれは、責任を伴う仕事であればこそ厳しい場面に遭遇し、それに真摯に向き合ったときに気にこそ人間的成長が生まれると思っています。
一方で信頼関係が形成されていない状況では、正しいことを言っても逆効果になることもまた事実であります。
すなわち、厳しく接すると昭和の時代だといわれること
と
森信三先生の
「人間形成的な鍛錬は、どこに一番の特色があるかと申しますと、私の考えでは、何よりもその厳しさにあるといってよかろうと思います」
を勘案すると以下のグラフになるのではないかと思います。
縦軸にその人との信頼横軸に厳しさ(右に行けば行くほど厳しく)とし、
信頼関係がない時には、優しく接し、信頼関係が形成されたときには厳しく接したほうが良いという
イメージをグラフ化しました。
信頼関係がない時に厳しく接するとこの数式には乗らない(厳しく教えるのは昭和の時代)し、
信頼関係があるときに優しく接してもこの数式にには乗らない(人間形成的な鍛錬は、どこに一番の特色があるかと申しますと、私の考えでは、何よりもその厳しさにあるといってよかろうと思います)。
その人との信頼関係がどの程度なのか自分自身で把握し、
まずは信頼関係はないところから始まりますので、優しく接する方スタートし、その人との関係にあわせてその人の人間形成的な鍛錬ができるようになることを目指して1つ1つ積み上げていくのがいいかもしれません。
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