佐藤一斎ー克己の思想 栗原剛
自己努力と相手を慮ること双方を満足する士業を育成する仕組みを作り後世に残すことを目指す中小企業診断士西井克己です。
佐藤一斎ー克己の思想 栗原剛著 講談社学術文庫 を読みました。
最近は佐藤一斎関連の本を重点的に読んでいます。
今回は、自分の名前の由来でもある本を読んでみました。
引用開始
太上は天を師とし、其の次は人を師とし、其の次は経を師とす。(言二)
凡そ事を作すには、須らく点に事ふるの心有るを要すべし。人に示すの念有るを要せず。(言三)
日間の瑣事は、世俗に背かざるが可なり。立身操守は、世俗に背くが可なり(晩二四八)
最も根本的には、自分は人を師とするののではない。また、人に示そうとして事を為すのではない。天を師とし、天に仕えるのだという。一斎は最終的には、自分の存在を過去の聖賢や英雄になぞらえて考えているのではない。また自分の存在を単純に他人の中で認められるようなもの、他人に比して際立つようなものにしたい、と考えているのでもない。
自分の志は、また自分の志す学とは、人との比較や人との関係性において定まるものではない。この姿勢は、一斎の議論において顕著である。それはたった今確認したように、人ではなく天を相手にするのだ、という形でも述べられているが、もう一つ、志・学はあくまで己自身の問題なのだ、という形でも繰り返し述べられる。
引用終了
弊社は士業を育てる会社ですが、何もわかりません。なんとなく士業になりたいという方を育ててはいません。
育てる士業はあくまで自分がどのようになりたいのか定まっている方です。
それをなぜかと考えた時に、まず自分の人生の中での志が定まっている人、その志に近づくための手段として資格がある。
これはぶれずに採用活動を行っております。
自分自身の志は、人との比較や人との関係性において定まるものではない。
ただし、人間なので自分自身だけで志を成すのは難しい。
志が定まった人同士の関係性は、自分自身の志を成すために有意に働く。
現在42歳ですが、あと8年で天命を知ることができるように惑わず、自分を律し頑張っていきたいと思います。
社員が育たないという前になぜ育っていないか本気で考えてみませんか?