よい習慣づくりに、市販の道具を活用しませんか?

「自分のできたことに目を向けたい」
「目標を立てたら、達成に向けて行動したい」

そう思っていても、忙しい毎日の中では、つい後回しになってしまうことがあります。

よい習慣を身につけるには、気持ちに加えて、取り組みやすくする工夫も大切です。
そこで私がおすすめしたいのが、市販の道具を活用することです。今回は、「やれたことリスト」と「しごとノート」をご紹介します。

自分のできたことに目を向ける「やれたことリスト」

一つ目は、エムプランの「やれたことリスト」です。

皆さんは、一日の終わりにどんなことを思い浮かべますか。
「あの仕事が終わらなかった」
「今日も勉強できなかった」
「うまく説明できなかった」
できなかったことや反省点ばかりが浮かぶ方もいるかもしれません。

改善点を見つけることは大切です。ただ、そればかりでは、自分が日々積み重ねていることを見落としてしまいます。

そこで取り入れたいのが、その日に「やれたこと」を書く習慣です。

例えば、こんなことでもよいと思います。

  • 分からないことを、そのままにせず質問できた
  • 後回しにしていた連絡ができた
  • 忙しそうな同僚に声をかけられた
  • 相手の話を最後まで聞けた
  • 教わったことを一つ試してみた

大きな成果でなくても構いません。自分が実際に行動したことに目を向けてみるのです。

「今日は何もできなかった」と思う日にも、振り返ってみれば、小さな行動が見つかるかもしれません。以前は難しかったことが、いつの間にかできるようになっていることもあるでしょう。

私は、自分のできたことに気づく習慣が、周りの人の頑張りや美点に気づくことにもつながると思っています。

相手のよいところを見つけ、言葉にして伝える。そのためにも、まずは自分に対して「これができたね」と認めるところから始めてみませんか。

目標を日々の行動につなげる「しごとノート」

二つ目は、目標設定と目標達成のための「しごとノート」です。

「目標を立てたけれど、日々の仕事に追われて忘れてしまった」
「達成したい気持ちはあるけれど、何から取り組めばよいか分からない」
そんな方に知っていただきたい道具です。

目標を達成するためには、目指す姿を描くだけでなく、そこに向かう道筋を具体的にすることが大切です。

長期の目標を中期のステップに分け、さらに短期の行動に落とし込む。「いつかこうなりたい」を、「そのために今、何をするか」につなげていくのです。

例えば、「後輩の育成を任せてもらえる社員になる」という目標なら、まずは「自分の担当業務の手順や判断の理由を説明できるようになる」というステップを考えます。

そして、「今週は一つの業務について、手順と注意点を書き出す」という具体的な行動にしていきます。

目標が大きいままだと、何から始めればよいか分からなくなることがあります。日々の行動まで具体的にすることで、今日取り組むことが見えてきます。

「しごとノート」は、こうした目標と行動をつなぐために活用できる道具です。仕事の背景や目的を考え、6か月後のゴールを設定し、毎週の目標や日々のタスクへと具体化していきます。

私が大切だと思うのは、「何を目指すか」とともに、「何のために目指すのか」を自分で考えることです。

会社から与えられた目標であっても、その意味を理解し、自分の仕事とのつながりを考えることはできます。
自分が納得できる目標を持ち、今取り組むことを明確にする。そして、進み具合を確かめながら、必要に応じて行動を見直す。

目標を立てて終わりにせず、達成に向けて行動する習慣をつくるために、「しごとノート」をおすすめしたいです。

最初から、自分で仕組みをつくらなくてもよい

「やれたこと」を書くことも、目標を管理することも、普通のノートで始められます。
ただ、いざ取り組もうとすると、「何を書けばよいのだろう」「どんな項目をつくればよいのだろう」と、そこで手が止まってしまうこともあります。

そんなときは、市販のものに用意されている形や手順を借りてみるのもよいと思います。
一から自分で考えなくても、取り組み始められる。使いながら、自分に合う方法を見つけていくこともできます。

大切なのは、ノートを買って満足するのではなく、実際に開いて書くことです。

例えば、やれたことを書くなら寝る前に、目標を確認するなら仕事を始める前に。生活や仕事の流れの中に、ノートを開く時間を組み込んでみる。
毎日完璧に書こうとするより、まずは一言でも書いてみる。途切れてしまったら、また始める。そんなふうに、無理なく続けられる使い方を探してみてはいかがでしょうか。

社員の習慣づくりにも、道具と関わりを

人材育成の場面でも、「もっと自信を持ってほしい」「目標に向けて主体的に動いてほしい」と願うことがあります。
そのとき、言葉で伝えることに加えて、行動しやすくなる道具を用意するのも一つの方法です。

ただし、ノートを渡して「書いておいて」で終わらせず、本人の話を聞く時間も大切にしたいと思います。
「どんなことができるようになった?」
「目標に向けて、今週は何に取り組む?」
「進めるうえで困っていることはある?」
こうした対話を重ねながら、できたことを認め、次の行動を一緒に考える。道具をきっかけに、上司と部下が話す時間をつくることもできます。

自分のできたことに目を向ける習慣と、目標に向けて行動する習慣。
身につけたい習慣に合わせて、市販の道具の力を借りてみませんか。

国家資格キャリアコンサルタント上島美和

投稿者:

ueshima

国家資格キャリアコンサルタント (株)迅技術経営