中小企業の現場改善推進者や生産技術者を育成するために動画を活用しよう

10人以上100人以下の製造業にこそ生産技術者や現場改善推進者は必要です

リーダー育成

意思をもって製造現場の問題解決しよう(あるべき姿の目線合わせ)

中小企業診断士の西井克己です。

 

最近、生産性向上というキーワードが世の中に氾濫し、

製造現場改善したい、現場の問題に取り組みたいという声が増えています。

弊社では、我々自身が入り込んで現場改善をするというよりも、

お客様から現場改善推進者を選んでいただきその方と一緒になって現場改善していくそんなスタンスを取っています。

そうとはいえ、その方だけに多くの負担をいただくのも申し訳ありませんので、

導入の時には、主要メンバーを経営者に選定していただいて、なぜ現場改善をするのかの目線合わせをしています。

本日はその目線合わせのプログラムについて簡単に紹介したいと思います。

この記事は

1 今思っている問題は本当に問題ですか

2 あるべき姿

3 計画は、みんながその通りに動けるような台本にしよう

となっています。

 

1 今思っている問題は本当に問題ですか

製造現場改善をするときに、問題を上げてくださいというとここぞとばかりに、たくさん上がってきます。

そのたくさん上がった問題について1つ1ついつからその問題が発生しているのですかと聞くと?

「私が入社してからずっと」

「かなり前」

とか、発生した時期がわからなくなるくらいから問題が続いていることが少なくありません。

 

客観的に見ていい会社と思える会社でも、問題のない会社はありません。

しかし、会社は、現場の皆さんが感じている問題がありながらも、その問題を数年以上放置していても、仕事がまわっている現状があります。

一方で、お客様が感じている問題(クレームとして上がるような問題)は、解決できるかどうかは別として放置はされず対策は打たれています。

製造現場の改善では、実は大事なのが、この客先クレームにはなっていないが、社内では問題と認識されている問題をあるべき姿を勘案しながら、意思をもって解決することが大事なのです。

 

2 あるべき姿の目線合わせ

困っていることや問題を上げてもらう時には、

「私」が困っていることを上げていただくことがほとんどです。

「私」が困っている問題を、「私達」で解決して、「私」が助かる。

このような流れが何回も続くと、「私達」で解決するようにはなりません。

「私達」が困っている問題を、「私達」で解決して、「私達」が助かる。

少なくともこの状態にならないと活動は継続しません。

それでは、問題をどのように優先順位をつけていくのか?

それは、職場や工場がこうなったらいいのにという理想の「あるべき姿」

を私達(職場や工場の方)で目線を合わせることが大事です。

安全を重視した職場にしたい、きれいな職場にしたい、効率的な職場にしたい

いろいろあるべき姿はあると思いますし、それは達成すればどれも正解です。

そのあるべき姿をみんなで考えて目線を合わせ、そのあるべき姿に近づくためにはという視点で優先順位を考えていきましょう。

即ち、問題を問題とするかどうかはその職場の方の意思(あるべき姿)次第なのです。

 

3 計画は、みんながその通りに動けるような台本にしよう

あるべき姿に近づくための問題の優先順位ができたら、

その問題を解決するための計画を作ります。

よく「計画」はどこまでつくらなければいけませんか?という

問いをいただくことがあります。

その時には、「計画」は「予測」ではなく、あるべき姿に向かった「意思や思い」の具体化なので、

「本気の意思や思い」になればなるほど、本当に解決しようとより具体的になります。

その問題を解決するためには、1人ではできません。

だれがいつ何をどのようにするのか1つ1つ決めていく必要があります。

いわば、協力いただける方がどのような動きをすればいいのか台本のようなものになります。

もし台本(計画:Plan)をつくって、

やってみて(実行:Do)、

ダメだった(検証:See)。

ならば、台本(計画)を書き直す。

このような流れ(PDS)ができるまで、計画を落とし込んでください。

誰もやらなかったということが多々ありますので、最初に誰がいつどのように実行することは必ず計画に記載する必要があります。

 

私がよんでいる本(会社を伸ばし人を育てる愚直経営 リヲン社 飯塚保人著)の中に、

「計画は予測ではなく、どのようにしたいかの思いの具体化である」という記載があります。

本当にその通りで、計画は予測ではありません。どのようにしたいかの思いの具現化なのです。

この思いの具現化までできた計画は、うまくいくかどうかは別として実行されます。

皆様、まず、思いの具現化としての計画を作ることができる問題を問題として解決していきましょう。

 

こんな流れで、最初の目線合わせをしてみませんか?

 

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、現場改善の相談も受けております。毎週土曜日は相談を受け付けております。遠方の方を対象に最近はスカイプで初期相談もしておりますので、お気軽に問い合わせください。

https://g-keiei.com/

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石川県・富山県の製造業の支援実績は、250社以上。 原価改善やラインバランス分析等を得意とする。 最近は、生産現場社員を巻き込んで、現場改善手法を社内に定着させる活動も実施している。