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10人以上100人以下の製造業にこそ生産技術者や現場改善推進者は必要です

リーダー育成 現場改善 生産技術

整理整頓は自分だけの最適化から脱却する1つの手段(主語をIからWEへ)

迅技術経営の西井克己です。

 

工場に入った時、事務所に入った時、「磨かれている」と感じることができた時は、とてもうれしくなります。

そんな時は、やっぱり2Sはものを言わぬ営業マンだなと痛感します。

 

新しい工場や監査前の1週間で工場をピカピカにしたとしても、そう感じることはできないでしょう。

 

あまりうまく表現はできないですが、それが2S(整理・整頓)が、あらゆる活動の基礎といわれている理由なのかもしれません。

 

本日は、なぜ2Sが製造業における活動の基礎と言われるか自分なりの考えを述べたいと思います。

 

この記事の構成は

1 5Sは全社最適化の視点を持った人材を育成するための手段

2 私は不自由がなくても、みんなのことを考えると現状を変えなければならない

3 主語をIからWEへ

 

となっております。

 

よろしくお願い申し上げます。

 

1 5Sは全社最適化の視点を持った人材を育成するための手段

整理・整頓が徹底されている会社は、工場内でいるものといらないものの定義があり、工場にはいるものしか存在せず(整理)、いるものには必ずその工場の中での住所がある(整頓)状態になっています。

即ち、新入社員が見てもどこに何があるかすぐにわかる状態になっています。

 

一方で、私自身は、全社最適化という視点からみると、1人だけの工場では整理整頓は必要ないと思っています。なぜならば、どんなに散らかっていても、他人がどこに何があるかわからなくても、その方にとっては最適化されているのですから。

 

そんな考えを持っている私ですら、やっぱり5Sは、工場において欠かせない基礎であると感じています。

 

なぜならば、これまでに700社以上の会社にご縁をいただいているのですが、やっぱりいい工場やいい会社には、全体最適化の視点を持った人材(当然にその会社に必要な技術はわかっている人で)がオーナー家以外で必ず存在し、5Sは、そんな人材を育成する有効な手段の1つではないかという仮説を持っているからです。

 

2 私は不自由がなくても、みんなのことを考えると現状を変えなければならない

 

5Sに取り組んでいるのですが、なかなか継続しません。一度工場に来てもらえませんか?というご縁をいただくことは少なくありません。

 

工場見学をさせていただいたときに、5Sが継続されていない職場の方に、お話を伺うと、今不自由がない(どこに何があるかわかっている)のになぜそんな活動をしなければならないのか?という不満の声をいただきます。

 

これをもっとお話しを伺うと、ほとんどの方が、

今「私」は、どこになにがあるか把握しているし、間違いない良品をつくっている。だから現状を変える必要はない。良品をつくっているのにこれ以上のことを言われたくない。

という根底の考えを持っていらっしゃいます。

 

しかし、1人だけの工場でもない限り、「私」は困らないという視点にとらわれていては、5Sはもちろんあらゆる活動が進みません。

 

「私」だけがわかってもダメなんですと西井が言うと、○○さんも△△さんもわかると20年以上のベテラン社員の名前を連呼されます。

 

それでは、入社3年以内の方は?というと、経験が足りないため、わからないだろうとおっしゃることが多いのです。すなわち、私はわかっているが、わかっていない人もいることは認識しているのです。

でも、現状を変えると自分が心地よい現状が変わってしまうこともわかっているのです。

 

ベテラン社員が率先して、自分だけの最適化から考えるとよくないことはわかりながら、周りを含めて全体最適を考え、それを実践できている会社はとてもいい会社だと思います。

その1つのきっかけとなるのが毎日使う道具の整理整頓だと思うのです。

 

 

 

3 主語をIからWEへ

主語をI(私)からWE(私達へ)、こうなるといつもいいなと思うことが多いです。

そう考える私の根底の考え方には、恩送りがあります。

新入社員のころ、何をしていいのかわからない状態であったが、先輩からいろいろ教わって何とか1人で仕事ができるようになった。後輩が入ってきたら、当然に自分の教わったことは、伝えていこう。自分が身に着けたスキルや知識は、私と携わっていただいた方から授かったものなので、その方に返すことも大事であるができる限り次代に送っていこうと思っています。

 

何もわからない社会に出たての人は、大半が、主語が「私」であると思います。

「私」から、後輩が入り私達になり、後輩と向き合いながら中堅どころになると「私達が部署やチームになっていく」ベテランになればなるだけとれば、山登りと同様に見える範囲が広がりへと最適化の範囲がどんどん広がっていくと、主語が「私」から「私達:部署やチーム」そして「会社」と変わっていきます。

 

新入社員の時は自分の仕事でいっぱいいっぱいで、2Sに反発してきたが、後輩が入り、2Sの効果が少しずつ分かるようになり、入社後20年経過するころには、自分だけよくてもダメという視点が備わっている。特に若い人間がこの会社で社会人として育っていくのか?それを支えるのが自分の役割だと思っている先輩がいると若手も定着すると思います。

整理整頓ができていない会社に整理整頓を導入しようとすると、必ずベテラン社員の中で心地いい状態を崩される方がいらっしゃいます。自分は、面倒になるかもしれないが、みんなが便利になるのであればそれがいい。そう思ってくださる方がいないと実際は前に進みません。全員がそうなることは難しいですが、そんな人材が育つ土壌として、整理整頓は有効なのでは?と思っています。

 

会社を支えているベテランに全体最適化の視点を身に着けられる基礎としての整理整頓という位置づけで推進をしていけば、長期的な視点で継続できるかもしれません(継続するためには何のためにが必要です。)。

 

2Sは、そんな全体最適化の視点を持った人材を育成するための基礎体力をつける手段。

そう思って、これからも2Sを推進したいと思います。

 

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、現場改善の相談も受けております。毎週土曜日は相談を受け付けております。遠方の方を対象に最近はスカイプで初期相談もしておりますので、お気軽に問い合わせください。

https://g-keiei.com/

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石川県・富山県の製造業の支援実績は、250社以上。 原価改善やラインバランス分析等を得意とする。 最近は、生産現場社員を巻き込んで、現場改善手法を社内に定着させる活動も実施している。