中小企業診断士の西井克己です。
本日は定点撮影から始める現場改善について説明したいと思います。
現場改善をしたい。
でも何から始めるかわからない。
とりあえず、あーだこーだ考える前に行動しよう!!
そうだ!!「ほうきとちりとりを持って現場に出よう。」
私自身、こんな経営者は大好きです。
でも、会社で働いてくださっている方がすべてこんな行動力のある人というわけではないと思います。
何か始めるにしても、不安が先行するとともに、現状のままでとりあえずは何とか回っているのになぜ変えなければいけないのか?変えるとまた新しいことを覚えなければいけない。だから積極的にやりたくない。そう思うのが一般的かもしれません。
このような背景があるので、
私は、現場改善をしたいけど何から着手していいかわからないという方には、分間整理整頓か定点撮影チャートを推奨しています。
今日は定点撮影チャートについて詳しく説明したいと思います。
この記事は、
1 定点撮影チャートとは
2 用意するもの
3 社内への告知方法
4 活動の振り返り
の流れで説明したいと思います。
よろしくお願い申し上げます。
1 定点撮影チャートとは
完成すると以下の写真のようになります。
職場単位で定点撮影チャートを実施しており、合計8つの職場です。
整理整頓ができていたら、定点撮影をやめるようにしているので、どの職場が、いつ改善したかは一目瞭然です。
4つ写真がある個所は、月末に整理整頓。
一番右下に次回撮影日を書いてある理由は、撮影する日がわかっていると、写真を取ろうとする直前でも片づけてくれるからです。
2 定点撮影のために用意するもの
張り付けるコルク板(DIYショップ)
デジカメかスマホ
どこを撮影したのかわかるようなしるしをつけるもの(養生テープ)
3 定点撮影の社内への告知方法
社内に伝えることは、主に3点あります。
1つ目は、写真を撮影するだけだからとりあえずやってみよう
2つ目は、まずは半年継続しよう
3つ目は、仕事を優先しても大丈夫。でも1か月以内に整理整頓をしよう。
ということです。
整理整頓の目的など色々伝えたいことはあると思いますが、そんなに多くは伝えなくていいと思います。1年後に振り返ってあの時言っていたことがなんとなく今わわかるようになったかもしれない。そう思える程度に導入ではさらっとしておきましょう。
最初の時に決める項目を以下に示します。
イ 定点撮影する日を決める(毎週月曜日の9時など)
ロ 定点撮影する人を決める(少なくとも半年間の順番を月単位で決めてください)
ハ 月初めで定点撮影されたときの改善をだれがいつまでにやるのか決める相談の時間(5分程度)を決める
第一月曜日の13:00―13:05(昼イチの5分)
二 事務局に写真を提出する方法を決める(毎週月曜日の10時まで事務局に提出)
ホ 事務局が掲示するタイミングを決める。毎週月曜日の昼休憩前までに
決めることをまとめると以下の通りとなります
撮影者 | 1月 | 2月 | 3月 |
A班 | ● | ▲ | ■ |
B班 | 〇 | △ | □ |
C班 | × | ◇ | ◎ |
メンバー
A班 | ● | ▲ | ■ |
B班 | 〇 | △ | □ |
C班 | × | ◇ | ◎ |
1-3月の事務局 ✖✖✖
定点撮影日 毎週月曜日9時
改善相談時間 第一月曜日の13:00~
写真提出時 毎週月曜日の10時までに✖✖✖に提出
掲示タイミング 毎週月曜日昼休憩前
4 活動のふりかえり
半年間もしくは1年である程度この定点撮影が定着したと感じた時には、なぜ整理整頓が必要であるのか?
活動したメンバーみんなで振り返ってみるといいと思います。
活動したチーム内(3-5人)で1時間ぐらい話し合うときのタイムスケジュール案
1 チェックイン(最近感動したことなど仕事に関係ないこと+今日の意気込みを参加者それぞれが順番に語る) 5分
2 定点撮影チャートと使った活動の感想を1人2分ずつ語ってもらう 10分
3 みんなの思いを語った後、全体でよかったことや悪かったことを対話する10分
4 会社にとって整理整頓はなぜ必要かをテーマに全体で対話する 10分
5 1年間継続できそうな整理整頓のテーマみんなで考える 10分
6 振り返り
チーム代表での対話(3-5人)のタイムスケジュール案
1 チェックイン(最近感動したことなど仕事に関係ないこと+今日の意気込みを参加者それぞれが順番に語る) 5分
2 定点撮影チャートと使った活動の良かったことと悪かったこと並びに会社にとってなぜ整理整頓が必要かチーム内で出た意見を1人ずつ発表する 30分
3 会社にとって整理整頓はなぜ必要かをテーマに全体で対話する 10分
4 振り返り
振り返りは、とても大事です。
自分達が行ったことの対話の場を設けて、良かったか悪かったか振り返る場を設けてみましょう。
中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、現場改善の相談も受けております。毎週土曜日は相談を受け付けております。遠方の方を対象に最近はスカイプで初期相談もしておりますので、お気軽に問い合わせください。