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10人以上100人以下の製造業にこそ生産技術者や現場改善推進者は必要です

発注カード
現場改善

今すぐできる現場改善 発注カード

中小企業診断士の西井克己です。

 

今回は製造現場で、現場改善をしたい。でも何から手をつけていいかわからない。という悩みを持っていらっしゃる方を対象に、結構簡単に導入できる発注カードを紹介します。

 

まず2Sから手を付けたいという方は、以前の記事をご覧いただけると幸いです。

2S(整理・整頓)はものを言わぬ営業マン

また、ヒューマンエラー系のなぜなぜ分析ってどんなものか興味がある場合は以下の議事をご覧いただけると幸いです。

ヒューマンエラー系のなぜなぜ分析

 

あくまで弊社で行っていることを示したもので、まだ発展途上の段階なので、それを前提に見ていただけると幸いです。

これをたたき台に皆さんの会社それぞれの型(パターン)をつくっていただけると幸いです。

 

この記事は全体で

1 発注カードってどんなもの

2 導入に失敗するパターン

3 どんなものを対象にすればよいのか

4 メンテナンス(歯止め)

の順番となっております。

 

1発注カードってどんなもの

いつもよく使う消耗品の最大在庫量と最小在庫量と発注数(大概メーカーや問屋指定のロット数になります)を決め、いくつまで在庫がなくなったら発注する発注点を決めます。

その情報を記載したのが発注カードです。

品名、発注点、発注量、最大在庫量、発注先、発注方法、価格、納期等が記載されているカードです。裏返すと納品待ちや発注中という表記がなされています。

 

1-1 置き方

発注カードは、発注するタイミングがわかるように、各々の消耗品の発注点に置きます。置き方は、その発注カードを取り出さないと発注点以下の消耗品が使えない状況にすることがベストです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1-2 発注カードが表れたら

発注カードが表れたら、発注カードを発注担当者に渡します(もしくは棚に発注カード入れがありそこに入れます)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1-3 発注

発注者は、発注した後、発注カードを裏返して発注したことがわかるようにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1-4 納品

消耗品が納品されたら、先入先出で整頓し、発注点に発注カードを差し込みます。

 

2導入に失敗するパターン

発注カード導入で失敗するのは、発注カードそのもので失敗するわけではありません。

現状で発注権限がいくつもある状況を1つに取りまとめることと現場で定置管理を徹底する事が大事です。

スプレータイプの潤滑油

失敗例でよくあるのが、製造現場でよく使うスプレータイプの潤滑油です。

多くの製造現場では、現場毎でそれぞれ発注していることが多いです。

そんな現場に出会ったときは、スプレータイプの潤滑油を集めてみます。

集めてみると工場の中にこんなにいらないだろうというぐらいあることがよくあります。

ないと困るものなので、現場担当者にまで発注権限を渡すとどうしてもこのような状況になります。

これを、新品の在庫は、1つの場所に、使いかけの在庫置き場も現場毎に決める。

そして、発注カードを導入して。それぞれ現場員担当者が発注するのではなく、発注権限のある人材が発注するように変更するだけで運用ができます。

 

キーポイントは、使いかけの在庫置き場を現場で決め、使い終わったら定位置に戻すこと、最低限度、仕事が終わるときには定位置に戻すことを徹底することです。

 

これができていない場合、欲しい時にないということになり、現場担当者が使わなくてよい新品を隠して持つようになってしまい、結局元の状態に戻ってしますことも少なくありません。

 

3どんなものを発注カードの対象にすればいいのか

発注カードの対象となるものは、基本的にはどこで買っても価値が変わらないもので、買うものと買う数量が決まっているものです。具体的には現在、事務所関係であれば、アスクルやカウネットなど買っているもの、現場であれば、モノタロウで買っているものが発注カードの対象となります。

できれば以下のような表を作れる定番品から始めるといいと思います。

 

No 品名、発注点、発注量、最大在庫量、発注先、発注方法、価格、納期

 

 

4 メンテナンス(歯止め)

 4-1新規消耗品について

新規消耗品は、まだ定番で使うかわからないので最初は、発注カードを使わずに発注することがほとんどです。

このため、メンテナンスしないと発注カードで発注しない消耗品の割合が増えてしまいます。

これを防ぐためには、どのくらいの量や頻度で発注すると発注カードによる発注とするのか一定のルールを決めておくと便利です。

 

 4-2既存消耗品について

発注カードにて発注するものは、間接部門にて以下の表を作って年に一度かぶっているものはないか、合理化できるものはないか見直しを行いましょう。

特に、年間の発注量がどれだけ以下になると見直しをするなど、数字で見直し基準を決めておくとよいです。

そうでないと飲食店のメニューのように増える一方になってしまいます。

 

 

 

 4-3発注カードがなくなる

これは弊社でも起きたことなのですが、いつの間にか発注カードがなくなることがありました。

その時には、再発防止策を考えるよりも、再度発注カードを作りましょう。

 

 

 

中小企業診断士西井克己が経営している迅技術経営(中小企業診断士4名、社会保険労務士1名)では、現場改善の相談も受けております。毎週土曜日は相談を受け付けております。遠方の方を対象に最近はスカイプで初期相談もしておりますので、お気軽に問い合わせください。

https://g-keiei.com/

 

弊社小松の発注カードの動画はこちら

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石川県・富山県の製造業の支援実績は、250社以上。 原価改善やラインバランス分析等を得意とする。 最近は、生産現場社員を巻き込んで、現場改善手法を社内に定着させる活動も実施している。