こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松です。
モノづくりの現場で生産性を上げる方法として、「5S」は定番となっています。
最近5Sの研修をやらせていただく機会も多くなり、改めて5Sの効果を考えてみました。
①合理化により生産性が上がる・・これは、分かりやすいです。モノを探したりする無駄な時間や、買いすぎによる無駄な費用を抑えることで、合理化が図られるというもので、研修のときも「5Sの目的は?」と聞くとほとんどの方が、合理化と答えることができます。
②社外の人から信頼を得て新しい受注を獲得する・・整理整頓が行き届いた現場と、汚いごちゃごちゃの現場なら、どちらの方に仕事を頼みたいでしょうか。見込み顧客が訪問してくれた時には大抵現場を見るものですが、現場を見ることで従業員の質、ひいては会社の質を見られます。製品が床に落ちていたりするのは致命的です。
③人間としての成長・・品質は人格という言葉もあります。合理化や、新規受注も狙えますが、その根底にあるのは現場で働く従業員の人間的な質・レベルになります。5Sをすることで何が成長するか。それは、問題に気付く「感性」だと思います。「ゴミや製品が落ちているのに拾わない」というのは、めんどくさいというよりも、それが問題であると認識しなかったり、目では見ていても、頭では認識していないということがあります。これはスキルとか仕組というよりも、人間性「感性」の問題です。5Sの行動1つ1つはモノを元の位置に戻したり、掃除をしたり、直角並行にモノを置いたりと非常に小さな行動ですが、当たり前のようにできることでもあります。しかし、当たり前の小さなことができない人が高い品質のものを作ることはできません。「積小為大」が5Sにあります。
改めて考えてみると5Sは深いです。