工程能力指数をみる前にヒストグラムを見る必要

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こんにちは。

迅社会保険労務士事務所の小松巧です。今回は改善をテーマに工程能力指数の活用方法を紹介したいと思います。

工程能力指数とは以前の説明でしたとおり、生産工程がどの程度規格アウトの不良を出さないか(求められている規格に対してどの程度余裕があるか。とも表すことができます)を数字にしたものです。この数字が1.33未満であれば、規格アウトが起きやすい余裕のない工程、1.67を超えるようであれば余裕がありすぎる・過剰品質となっていると統計的に判断することができます。

前まではここまで説明しましたが、工程能力指数で生産工程の状態を判断するときに、外してはならない前提条件があります。

それは、「ヒストグラムが一峰性(イチホウセイと読みます)である」という事です。

ヒストグラムとは、QC7つ道具の1つで寸法などの測定値のばらつきを見やすくグラフにしたものです↓

無題4.png

ヒストグラムをみて、精度が高いか、工程に異常があるか判断します。

ヒストグラム端から端までが狭ければ精度が高く、逆に広ければばらつきが大きく精度が悪いと判断します。

一峰性とは、ヒストグラムが一つの山の形になっているということです。

1つの山になっていない以下のような工程は、異常が発生していると判断します。↓

無題1.png

工程能力指数は、一峰性でなければ正しい数字とは言えません。それは、工程能力指数が「正規分布」を基にした数字だからです。正規分布もをグラフにすると左右対称の一つ山のグラフになります↓

無題2.png

つまり正常な状態でなければ、工程能力指数は測れない。測れたとしても、本来の実力を発揮していない異常状態の下で測った工程能力指数は信用できないということになります。

工程能力指数自体は、エクセルの関数で簡単に出すことができます。しかし数式に当てはめて計算しているだけなので、異常があるような工程のデータでも測定できてしまします。そして数字の羅列を見ただけでは、異常がある工程か判断することは非常に困難です。

信頼できる分析を行うためにも、測定したデータが異常のある状態で測ったデータでないか、ヒストグラムを作って確認する必要があります。

ヒストグラムもエクセルで作ることができるので、是非チャレンジしてください。

次回以降はエクセルの活用方法を紹介します。

有給取得5日義務の経過処置見込み

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こんにちは。

迅社会保険労務士事務所の小松巧です。

働き方改革関連法が施行され、来年平成31年4月1日から有給休暇の取得義務化が施行されます。

法律の大枠としては、年次有給休暇が10日以上の労働者に対して、そのうち5日間は「基準日」から1年以内の期間に、労働者毎にその時期を定めることにより与えなければならない。となっております。

実際に平成31年4月1日からどのように運用したらいいのでしょうか。実際の運用方法はまだ正式に公開されておりません。

労働基準監督署に問い合わせたところ、厚生労働省内の通達として経過処置があるということです。その経過処置とは、

有給休暇は平成31年4月1日から1年以内に全ての労働者に5日与えなければならないということではなく、労働者毎に異なる有休発生日(入社から6ヶ月経過した日とその日から毎年1年経過した日)から1年以内に5日に与えればよいということでした。つまり、平成31年4月以降は、個人ごとに有休が発生する日を基準日として、その基準日から1年以内に5日の有給を与えればよいということで、すぐに全員に有休を5日与えなければならないということではありません。

この他にも、正式に公開されていない通達があるそうです。

法改正については大枠は決まったものの、細かな運用方法についてはほとんど正式に公開されていないのが現状です。労働基準監督署の担当者の話では、厚生労働省のHPで解釈や通達が随時公開されるということでした。

改正日の施行日まで、あまり余裕がないので注視していきたいと思います。

工程能力指数を実際に活用できてますか?

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こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松です。

製造業で検査や品質管理をしている方は一度は聞いたことがあるであろう「工程能力指数」とか、「Cp、Cpk」ですが、その数字を現場で活かせているでしょうか。今回は工程能力指数の活用方法を紹介したいと思います。

「工程能力指数」とは、検査の対象となる工程(プレス工程、切削工程など)が、求められている規格幅(プラス5㎜マイナス3㎜など)に対してどの程度余裕があるかというものを数字で表したものです。数字が大きくなるほど余裕があるということですが、大きすぎる場合は過剰品質とも評価することができます。

日本規格協会の基準によると工程能力指数の評価方法は

0.67未満・・工程能力は非常に不足している:とても品質を満足する状態でない。品質の改善、原因追及を行い、緊急の対策を必要とする。また、規格を再検討する。

0.67から1.00・・工程能力は不足している:不良品が発生している。全数選別、工程管理・改善を必要とする。

1.00から1.33・・工程能力は十分とは言えない。まずまずである:工程管理をしっかり行い、管理状態に保つ。工程能力指数が1に近づくと不良品の発生の恐れがあるので、必要に応じて処置をとる。

1.33から1.67・・工程能力は十分である:理想的な状態なので維持する。

1.67以上・・工程能力は十分すぎる:品質のばらつきが少し大きくなっても問題ない。管理の簡素化やコスト低減の方法を考える。

となっています。つまり、工程能力指数が1.67以上は過剰品質かもしれないから、少し手を抜いてもいいのではないかということです。

ちなみに、工程能力指数"1"で不良が発生する確率は、0.13%。"1.33"で不良が発生する確率は、0.0033%と統計的に判断することができます。

しかし、実際は求められる品質によって、工程能力指数からその工程の能力が十分かどうか判断する必要があるかと思います。例えば、絶対に不良発生が許されない、航空機や核施設の重要部品は不良発生率0.0033%でも不十分かもしれませんし、不良の発生が0.13%でも十分採算がとれる物もあります。

工程能力指数はその後の改善において、どこから手をつけるべきかを判断することができます。ぜひ算出するだけでなく実際の改善に活かしてください。

工程能力指数の出し方や、さらなる活用の方法は別の機会に紹介したいと思います。

産業医との契約に助成金を活用しませんか

こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松巧です。

今回は、小規模事業者が産業医と契約した際に活用できる助成金「小規模事業場産業医活動助成金」を紹介します。

本社支社問わず、その事業所でパート社員も含めた従業員数50人以上の事業所には産業医の選任義務があります。従業員数50人未満の事業所には産業医の選任義務はありませんが、そのような小規模事業所が産業医と契約した場合に、費用の一部が助成されます。

助成額は産業医に支払った費用の実費を対象に上限20万円で、6ヶ月毎に10万円づつ支給されます。

産業医は、職場の安全・衛生環境について巡回してくれたり、体調不良を起こした従業員や長時間労働をしている従業員との面談をしてくれます。

また、けがや病気、うつ病などで休職している社員が職場復帰したいと申し出てきたときに、きちんと働くことができるか、会社側に立って意見を言ってくれるので、従業員規模が大きくなってきた企業では十分に活用の機会があると思われます。

従業員の規模が50人に達してしまうと、助成金が受けられなくなってしまいます。そろそろ産業医と契約したほうが良いかなと思っている企業では、50人に到達する前に産業医と契約してこの助成金を活用してみてはいかがでしょうか。

助成金の要件や手続き等の詳しい情報はこちらを参考にしてください↓

https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/sanpo/sanpojoseikin/pdf/H30/seIP_josei_tebiki_H30.pdf

有給休暇5日取得義務化の準備はできていますか

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こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松巧です。

働き方改革関連法案が、6月29日の参議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決され、成立しました。この中の一つに有給休暇の5日取得義務化があります。

公開されている法案では、企業側が従業員に対しあらかじめ時期を指定して5日間の有給休暇を与えなければならないというものです。

企業側にとっては、休日日数を強制的に5日増やさなければならないことになり、業務の見直しが必要となりますが、一方で従業員側も有給休暇に対する考え方を見直さなければならないのではないでしょうか。

私も、製造業に勤めていた頃は、有給休暇は極力使わないようにしておりました。私にとって有給休暇はリフレッシュのためではなく、有事の際に給与を補償するためのでした。従業員のなかには、強制的に有給休暇を減らされることに対して抵抗を感じる方もいるかもしれません。

法律は来年4月1日から施行されます。報道で広く告知されており、従業員の方も興味を持っているかと思われます。業務改革に加え、従業員の意識改革も必要になりますので、早く準備を整えることが必要です。

「心の健康づくり計画助成金」

こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松です。

今回は、「心の健康づくり計画助成金」を紹介します。

従業員のメンタルヘルス対策が、近年企業の課題となってきてきており、国も一定規模以上の企業にメンタルヘルス対策の1つであるストレスチェックを義務付ける等対策を強化しています。しかし、小規模企業では従業員のメンタルヘルス対策が進みにくいのが現状です。

そのような中、従業員50人未満の企業にメンタルヘルス対策を推進させる助成金が「心の健康づくり計画助成金」です。

本助成金は、従業員50人未満の企業がメンタルヘルス対策に役立つ計画「心の健康づくり計画」を、専門家の助言を受けて作成し、実際にその計画に則りメンタルヘルス対策を実行した場合に助成金が支給されます。

助成金の額は一律10万円です。

申請期限は、平成31年3月31日までですが、この期限までに心健康づくり計画を作成し、実行しなければなりません。

心の健康づくり計画は派遣された専門家からの助言を受けて作成します。専門家は、県内民間企業のコンサルタントや、社会保険労務士等で実績のある方です。

メンタルヘルス対策に興味のある小規模企業は是非活用してみてください。

助成金に関する詳しい情報はこちらになります。

https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/sanpo/sanpojoseikin/pdf/H30/mh_josei_tebiki_H30.pdf

心の健康づくり計画作成のための専門家派遣の申し込みは、石川県内の企業は、石川県産業保健総合支援センターのHP

https://www.ishikawas.johas.go.jp/のトップページ左のバナーにある各種申し込み問い合わせから用紙をダウンロードし、FAXで申し込みすることができます。

男性育休取得率上昇の傾向

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こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松です。

5月30日に厚生労働省から、民間企業で働く従業員の育児休業取得状況のデータが公開されました。

平成27年10月から平成28年9月末までの期間で、育児休業を取得した従業員の割合です。男性従業員は奥様が出産した際に育児休業を取得した方の割合。女性従業員は出産した本人が育児休業を取得した方の割合です。

男性については、5%超えで前回調査から2%近い上昇となりました。女性の83%よりはまだまだ低いですが、数年前までは1%代だったことを見れば、着実に上昇していると言えるのではないでしょうか。女性の方の割合は横ばいです。

しかし、男性の育児休業を業種別でみると、上位は金融・保険業で15.7%、情報通信業12.7%、下位はサービス業で1%代、運輸・郵便業で2.2%と業種別で格差が大きくなっている状況です。業務内容や、女性従業員の多少が影響していると思います。

厚生労働省で公開されている調査結果はこちら↓を参照してください。

調査結果.pdf

志賀町の桜見頃でした

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こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松巧です。

仕事の関係で翌志賀町の方に来ることがあります。

金沢では散ってしまった桜ですが、こちらでは今見頃を迎えております。

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志賀町ののどかな景色に晴天と桜がとてもよくマッチしてました。

西精工様に視察に行ってきました

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こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松巧です。

3月6日と7日で、徳島で主にナットを製造している西精工様の視察に行かせていただきました。

今回は、大阪で企業経営の支援を行っている株式会社そだてる様の企画で、社員が幸福に働く会社を学ぶことが目的です。

「日本でいちばん大切にしたい会社」にも選ばれた西精工様の視察ですが、1日目は西精工の西社長様との懇親会、2日目に工場見学という日程でした。

懇親会では西社長の気さくな人柄や仕事に対する考え方、社員を幸せにするという情熱に触れることができました。工場見学では、恒例となっている1時間の朝礼を見学させていただきました。朝礼は業務連絡等は一切なく、経営理念やスローガンに関係する自身の仕事の振り返りや、考え方を共有することに徹底して取り組んでいました。入社1年目の社員でも、自分の考え方をしっかりしゃべっていること、またそれを聞いた先輩社員が親身になって受け答えしているところがとても印象的でした。

工場の雰囲気では、社員の方の挨拶の大きさにまず驚かされました。また、新入社員や、体調の悪い社員をみんなで支えようという取組や姿勢には大きな刺激を受けることが出来ました。心のこもった贈り物もいただき、社員全員が創業の精神や理念の共有と実現に取り組んでいること、人と人とのつながりや人間関係が幸福に働く上でなくてはならない大切なものであるということを改めて感じることができました。

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品質管理の講習を行いました

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こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松巧です。

今月から、支援先の事業所で、月1回、1回1時間程度で品質管理の講習を行わせていただくことになりました。

目的は、支援先企業の品質管理能力の向上です。

中小企業ではよくあることですが、計測、是正処置、修理等の実務は仕事をするうえで従業員は経験しますが、その背景にある知識が無いまま行っているということがあります。

今回の事業所もそのような状態であり、最初の講習では、ISO上の「品質」とは何かというところから、品質管理で用いられれる用語をいくつか解説しました。

ISO上の品質は、「本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度」と定義されています。要求事項とは個々のお客様の要求事項であり、お客様の立場によって要求事項も変わります。お客様の要求する内容によって品質の高低が決まるという考え方です。ISOで言う「品質」の考え方だと、何千万円もするスポーツカーでも、個々のお客様の要求を全て満たすことは出来ない為、必ずしも高品質であるということは言えないことになります。

しかし、日常生活では、何千万円もするスポーツカーに魅力を感じない人でも、何千万円もするスポーツカーの品質が低いとは考えません。なので、最初にISO上の品質を説明したときは、なかなかその考え方が伝わりにくかったと感じました。

また、用語の解説という事で、全体として絵や図が少なくなってしまい、一部伝わりにくかったという声も頂戴しました。

これらの反省点を活かして、次回以降より、分かりやすい講習にしていきたいです。

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