退職する従業員のためを思っての、「会社都合退職」の離職票作成

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こんにちは、迅社会保険労務士事務所の小松巧です。

社会保険労務士の登録をして、早10カ月となりました。この間に事業主の方からたくさんのお話を聞く機会を頂きました。

その中でも、自己都合で退職する従業員に対し、失業給付の受給が有利になるように離職理由を「会社都合」として離職票を書きたいとおっしゃる社長さんもおりました。

失業給付は自己都合で退職した場合、もらうためには失業後7日の待機に加え最大3カ月も待たなくてはなりません。しかし、会社都合の場合は7日の待機後すぐにもらうことができます。さらに、受給可能期間が自己都合退職に比べ倍近くになる場合もあります。

退職する従業員にとっては、失業給付をすぐに受け取れた方がありがたいですし、社長さんとしても退職する従業員のためを思い良かれと思って「会社都合」の離職にしたいようです。

しかし、離職理由について虚偽の記載をし、失業給付を不正に受給したとされた場合、会社は失業給付を受給した者と連帯して、失業給付の返還とその2倍の罰金の支払いを命じられる恐れがあります。また、不正の有無に関わらず、離職理由が「会社都合」となると、その離職の日から6か月間は雇用関係の助成金が支給されなくなってしまいます。

自己都合で退職するとはいえその理由は家庭の都合等、やむ得ない場合もあり、そのような従業員のためを思う会社の気持ちは、素晴らしいと思います。しかし、離職票の虚偽記載は、会社にとってのデメリットに加えコンプライアンスの観点から考えても避けるべきだと思います。