1年単位の変形労働時間制を柔軟に使いましょう

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こんにちは。迅社会保険労務士事務所の小松巧です。

今回は1年単位の変形労働時間制を紹介します。

労働時間の原則は、1週間40時間、1日8時間です。これを超えて労働を行わせようとすれば、36協定を締結し、時間外割増賃金を支払わなければなりません。

変形労働時間制は、ある一定の期間を区切って、その期間で平均して1週間当たりの労働時間が40時間以内であれば、原則の労働時間を超えても、割増賃金の支払は必要ないというものです。

変形労働時間制にはいくつかの種類があります。1年単位の変形労働時間制もその一つで、1カ月を超え1年以内の一定期間を平均して、40時間ならば法令に違反せず、原則の労働時間を超えて労働させることができるというものです。1年の期間内にはゴールデンウイークや、夏休み、年末年始休みがあり、労働時間の短い月があります。その短くなった分の労働時間を他の月で、働きましょうという制度です。これを行うには、労使協定と、労使協定の労働基準監督署への届け出が必要です。


運用に関しては、1年分の勤務カレンダーを事前に作って1年の期間で労働時間を調整する運用が多いようです。連休がある月の労働時間減少分を他の月に回すというのが一般的です。従業員としてもメリハリのある働き方が出来ます。

しかし、業務の閑散があり、年間通して予測できないという場合でも、2~3カ月先の予定が分かれば、この変形労働時間制を活用できます。例えば、今年7月がどうしても業務量が多く、8月が暇になることが6月の段階で分かったとします。この場合は、7月の勤務日数を増やして、8月の休みを増やす勤務カレンダーを組み、6月中に労使協定を締結します。

具体的には、1日8時間の労働時間の会社で、7月は月曜から土曜まで出社(7月の1週間当たりの労働時間は48時間)し、8月は、金曜日土曜日日曜日を休みにする変形労働時間制を行うことができます。

運用には、様々なルールがありますが、ある程度業務量の予測がついて、メリハリのある働き方をしたいという事業所では、十分に活用できる制度だと思います。